コロナで相次ぐCAの採用中止。既卒でCAに合格するコツ、メリット、今やるべきこととは?

CAの採用がない!でもあきらめないで!

 

 

新型コロナウィルスの影響で、航空業界は大変厳しい状況が続いています。CAの採用も各社中断し、CAを目指している方にも影響が出ています。

 

実は、私も2011年卒で就職氷河期・JAL(日本航空)の破綻等の影響で、ほぼCAの採用がなかった年に就活を経験し、JALのCAになるという幼い頃からの夢をあきらめざる得ない状況でした。

 

そこで、私は既卒採用でCAになる夢を叶えるための作戦を立てました。

ここでは、そんな私の秘策と体験談をシェアさせていただきたいと思います。

 

 

長期的な視点で作戦を立てる

目の前だけ見ると夢だったCAの採用がなく悲しい状況でしたが、人の移動がある限りは、航空業界の仕事はなくならないと考え、既卒採用で再度挑戦するためまずは違う職種で就職活動を行いました。

 

とはいえ、それまで航空業界以外は見ていなかったので、他業界のことが全く分からずどこを受けたらよいかとても迷ったものです。

 

そんなとき、地元岡山のテレビ局が総務・秘書で募集をしているのをみかけ、秘書はマナーやスケジュール管理が学べCAの仕事にも役に立ちそうだと考え受験しました。

 

無事、内定をいただきテレビ局で働くことになりました。私は、幸運にもとてもいい職場環境、人間関係に恵まれCAを目指すことも理解してくれ応援してくれました。その時JALの採用は残念ながら再開されていなかったのですが、既卒のCAの採用が出ているところを日系・外資含め片っ端から受験をしました。

 

地方だったので面接の度に、東京・大阪へ行き働きながらの受験はとても大変でした。初めは全く受からず、幾度となく心が折れそうになりましたが、次第にコツを掴み、結果的に航空会社2社から内定をいただき、ANAグループのCAとして入社をしました。

 

そしてその1年半後、JALの採用が再開され、再度挑戦し夢を叶えることができました。

 

 

既卒でのCA受験。有利になる職種はある?

では、既卒で有利になる職種はあるのでしょうか?

 

参考までに、これまで既卒採用で出会った方々の職種を紹介します。

 

比較的多かったものとしては、他社CA・グランドスタッフ、秘書、ホテルフロント、ディズニーキャスト、金融機関、看護師、受付などのサービス業、留学・ワーキングホリデー帰りの方など。

 

ごくまれですが、弁護士、商社、マスコミ、ミスコン出場者などの方もいらっしゃいました。

 

様々な前職の方がいるのでこの職業が有利というのはないかと思いますが、海外経験や英語などの語学ができることや、臨機応変に対応できるという点は共通していたと感じました。

 

 

既卒採用で良かったと思うこと

私は、この経験を経て既卒採用の方が合格のチャンスが高く、セカンドキャリアにも有利だと感じました。

 

既卒採用では前職の経験をメインで聞かれるので、新卒の時より話すことが増え、学歴よりもこれまで働いてきた経験が重視されます。

 

現職のことを話すので、準備も新卒の時より楽に感じました。また、社会経験を踏んだことで面接も以前より動じず、思ったことを話せた記憶があります。

 

入社後も、既卒は年齢もバラバラ、前職も様々な職種の方がいるので、お話するのがとても楽しかったです。また、他社での就職経験があるので、冷静に航空業界を見つめている方が多く、長く続けるためにはどうするかや、セカンドキャリアを歩むとしたらなど先を考えて働いている方が多かったように思います。

 

またCA退職後、CAは潰しが効かないと言われがちですが、既卒だと事務経験や一般企業での業務をこなしているので新卒入社の方より、退職後の選択肢が広いという声も聞きます。

 

実際に、私もCA退職後、大手自動車メーカーの人事で働き、現在のフリーランスの仕事をしています。CAから一般企業へ転職する際に、事務スキルの面で秘書の経歴がとても役に立ちました。

 

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採用再開までにやるべきこと

新型コロナウィルスの影響で先が見通せない状況ではありますが、準備期間ができたと思うと自分を磨くチャンスだと思います。

 

現在、CAの採用基準はTOEIC600点以上が設けれれている会社がほとんどです。600点以上ない場合は、受験できない場合もありますので、今のうちに英語の勉強はしておきましょう。

 

オンラインで学べるクラスもたくさんありますし、今は海外の友人らともすぐに話せる時代です。積極的にオンラインで海外の文化に触れることで、受験にも有利になるかと思います。

 

また、歯列矯正や肌・体形も整えるチャンスです。外資形エアラインのCAは、歯並びはとても重要と聞きます。特にアジア系では、面接で歯並びやスキンチェック、体形についてチェックされることもあります。私も、外資を受験したときに歯並びについて聞かれました。歯並びを治して来たら、来年合格させると言われたという話もよく耳にします。

 

受験まで時間があるので、見た目の部分でも気になる方は、今のうちに治しておくと良いと思います。

 

 

ANAグループ、JALを経験。CAの同業他社への転職について

最後に、CAの同業他社への転職についてお話します。こちらの質問をよく受けるのですが、同業他社への転職もよくあります。私が転職した際は、ANAグループでのCAの経験が浅かったので、受かると思わず受けたというのが正直なところです。

 

私の場合は、ライバル会社だったので面接では、かなり突っ込んで聞かれました。なぜ転職したいのか、両社の違いなどを伝えるのにとても苦戦しました。その中でも、それぞれの会社の良いところを話しつつ、「私はこいう人間なので御社の方が自身の成長に繋がる」ということを伝えました。

転職した感想は、「同じ仕事でもこんなにも違うの?!」ということ。業務内容は、全て同じですがマニュアルや文言が違ったり、動きが微妙に違うところがあり、慣れてしまっているがためにそこを変えるのは大変でした。

 

例えば、
・座席の呼び方が違う 1A→アルファ、エイブル
・内容は同じだけど、マニュアルの文言が全て違う
・非常用設備デモの動きが若干違う
・機内アナウンス 日英が若干違う

・サービス内容やドリンク・メニューが違う

 

これらを除けば、新人の時の訓練よりは内容は分かっていたので楽には感じました。

私は、新人のまま若い時に転職したのであまり感じませんでしたが、既卒になるとまたいちから新人になるので長年勤めた方は、新人ワークを行うのは大変かもしれません。

2社経験し、一番よかったことは、同期や先輩・後輩がたくさんできたことです。辞めた今でも、連絡をとりあっています。また、就航地が違うのでステイ先は色んな所にいけたり、前職の同期とステイ先で会えたりなど楽しい思い出もたくさんです。

 

 

CA受験生へのメッセージ

現在採用がないのは残念ですが、私は勉強する準備期間ができ、一旦社会経験を積むことで話す内容も増え、新卒の時よりも多く内定をいただきました。

 

CAに関わらず、この自粛期間を自分を磨くために有効に使ってほしいと思います。

 

 

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