2020年TCRジャパンシリーズの第2戦がツインリンクもてぎにて行われ、8月29日(土)に行われたサタデーシリーズはAudi Team Hitotsuyamaの篠原拓郎が優勝。30日(日)に行われたサンデーシリーズはVolkswagenRT with TEAM WAKAYAMAの松本武士が2020年シーズン初優勝を果たした。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2カ月遅れの開幕となった2020年TCRジャパンシリーズ。第2戦もてぎラウンドは、開幕戦から2台増えて全11台で迎えることとなった。
■第2戦 サタデーシリーズ
29日の8時30分から行われた公式予選では、2分01秒726を記録した篠原拓郎(アウディRS3 LMS TCR)がポールポジションを獲得。開幕戦SUGOを制した篠原は金曜日に行われたフリー走行の全3セッションでトップタイムをマークしており、第2戦でも引き続き好調を見せる。
2番手に松本武士(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)、3番手にブロンズクラストップの下野璃央(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)、4番手は中原英貴(アウディRS3 LMS TCR)がつけた。
スーパーフォーミュラの専有走行やスーパーフォーミュラ・ライツの予選を経て、迎えた13時35からのサタデーシリーズ決勝は、松本が抜群のスタートを決めて2コーナーで篠原をオーバーテイク。しかし、3コーナーで篠原がポジションを取り戻し、レースをリードする展開に。
4番手スタートの中原はスタートで6番手までポジションを落とし、5番グリッドスタートの塩谷烈州(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)が4番手に、7番グリッドスタートのHIROBON(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)が5番手に浮上した。
3周目、2番手松本に対し1秒834のリードを広げる篠原の後方では、今回がTCRジャパンシリーズデビュー戦となった鈴木建自(アウディRS3 LMS TCR)を筆頭に、Mototino(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)、大蔵峰樹(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)が8番手争いを展開。
その前方ではHIROBONと中原の5番手争いが加熱する。6周目、HIROBONを追う中原は90度コーナーでわずかにコースオフ。これにより、背後に6番手梅本が接近する苦しい展開に。
5周目に2秒860、6周目に3秒927、8周目に5秒405と確実に松本とのギャップを広げる篠原は終始2分4秒台のハイペースでクルージング。篠原はそのままリードを広げると、松本に対し7秒のギャップを築く盤石の走りでチェッカーを受け、開幕戦SUGOに続くサタデーンシリーズ2連勝を遂げた。
最終ラップ、2番手松本の背後に下野が接近したが、松本が順位を守りそのまま2位でフィニッシュ。3位はTCRジャパン唯一の女性ドライバーの下野がロンズクラス初優勝、総合でも初めての表彰台を獲得した。ブロンズクラス2位は好スタートを見せた塩谷、ブロンズクラス3位はHIROBONとなった。
TCRジャパンシリーズ第2戦ツインリンクもてぎ サタデーシリーズ決勝結果
Pos. No. Driver Team Car Laps
1 21 篠原拓朗 Audi Team Hitotsuyama アウディRS3 LMS TCR 11
2 25 松本武士 VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMA フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR 11
3 34 下野璃央 Drago CORSE ホンダ・シビック・タイプR・TCR 11
4 62 塩谷烈州 全薬工業 with TEAM G/MOTION’ ホンダ・シビック・タイプR・TCR 11
5 19 HIROBON バースレーシングプロジェクト【BRP】 フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR 11
6 101 中原英貴 Audi Team Hitotsuyama アウディRS3 LMS TCR 11
7 69 梅本淳一 55MOTO with J’S RACING アルファロメオ・ジュリエッタTCR 11
8 17 鈴木 建自 バースレーシングプロジェクト【BRP】 アウディRS3 LMS TCR 11
9 55 Mototino 55MOTO with J’S RACING アルファロメオ・ジュリエッタTCR 11
10 7 牧野淳 麻布ワコーズEDニルズNGK アウディRS3 LMS TCR 11
11 73 大蔵峰樹 M-PROTOTYPING Team STILE CORSE アルファロメオ・ジュリエッタTCR 10
*ファステストラップ:
篠原拓朗(アウディRS3 LMS TCR) 2分02秒912(2/11)
■松本と篠原の大接戦が繰り広げられた第2戦 サンデーシリーズ
翌30日の11時55分から行われたサンデーシリーズ決勝は、ポールポジションからスタートの松本がホールショットを守るも、フロントロウからスタートした篠原が背後から追い立てる展開に。松本は首位を守り切るべくブロックラインを取るが、篠原はアウディRS3 LMS TCRの強みであるストレートスピードを活かし、松本を追う。
3番手の下野は5周目に入ると篠原とのギャップが3秒開いてしまうものの、ブロンズクラストップを守って走行を続ける。
8周目、3コーナーから4コーナーにかけて松本と篠原がサイド・バイ・サイドの接近戦を展開。篠原が幾度となくオーバーテイクを試みるが、松本は昨年のサンデーシリーズチャンピオンらしい巧みなブロックを見せて首位のポジションを守る。
最終周の11周目、2コーナーで2台はわずかに接触。3コーナーでもサイド・バイ・サイドの戦いを見せた2台だったが、篠原がわずかにコースをオーバーラン。これで2台のギャップが広がり、松本が首位を守りきることに成功。ポール・トゥ・ウインで今シーズン初のトップチェッカーを受けた。
2位は篠原が獲得。3位はブロンズクラストップの下野が昨日のサタデーシリーズに続く3位表彰台、そしてブロンズクラス優勝を獲得している。
総合4番手は、6番手スタートから得意のスタートでポジションをあげた塩谷が獲得。5番手にHIROBONが続いた。
TCRジャパンシリーズ第2戦ツインリンクもてぎ サンデーシリーズ決勝結果
Pos. No. Driver Team Car Laps
1 25 松本武士 VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMA フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR 11
2 21 篠原拓朗 Audi Team Hitotsuyama アウディRS3 LMS TCR 11
3 34 下野璃央 Drago CORSE ホンダ・シビック・タイプR・TCR 11
4 62 塩谷烈州 全薬工業 with TEAM G/MOTION’ ホンダ・シビック・タイプR・TCR 11
5 19 HIROBON バースレーシングプロジェクト【BRP】 フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR 11
6 73 大蔵峰樹 M-PROTOTYPING Team STILE CORSE アルファロメオ・ジュリエッタTCR 11
7 69 梅本淳一 55MOTO with J’S RACING アルファロメオ・ジュリエッタTCR 11
8 55 Mototino 55MOTO with J’S RACING アルファロメオ・ジュリエッタTCR 11
9 101 中原英貴 Audi Team Hitotsuyama アウディRS3 LMS TCR 11
10 7 牧野淳 麻布ワコーズEDニルズNGK アウディRS3 LMS TCR 11
11 17 鈴木建自 バースレーシングプロジェクト【BRP】 アウディRS3 LMS TCR 8
*ファステストラップ:
松本武士(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR) 2分03秒684(4/11)
TCRジャパンシリーズ、次戦は岡山国際サーキットで8月26日(土)にサタデーシリーズ、27日(日)にサンデーシリーズが開催される。