2003年・長崎 「長崎ゆめ総体」開催 メダル獲得 過去最多の30 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・4

総合開会式で堂々と行進する県選手団=長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場

 2003年の夏は長崎県スポーツ界が最高に盛り上がった。インターハイ(長崎ゆめ総体)が初めて地元で開催され、金、銀、銅メダル獲得数は過去最多の30を数えた。経済効果なども含め、長崎県がスポーツの魅力を再確認した夏になった。
 大成功に終わった総合開会式は7月28日、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場で開催。陸上など4競技に出場する選手ら総勢約4300人が入場行進した。県選手団も旗手の中村正博(西陵)を先頭に、堂々の行進を披露。満員の会場からひときわ大きな拍手を浴びた。
 公開演技者をはじめ、選手たちのサポートに回った一人一役の高校生の活躍も大きかった。若者が総力を結集して伝えた「歓迎の心」に対して、来県者からは称賛の声が相次ぎ、県のイメージアップにつながった。
 金メダルに輝いた団体は、佐世保南との地元決勝対決を制したバレーボール男子の大村工、バレーボール女子の九州文化学園、サッカーの国見、ソフトボール男子の佐世保西、登山男子縦走の長崎北陽台の4競技5校。個人は陸上男子やり投げの鬼塚和則(口加)、女子円盤投げの林田真那美(同)、ヨット女子FJ級ソロの岩本磨美・岡田亮子組(長崎総合科学大付)が優勝した。
 印象に残る入賞も多かった。バスケットボール男子の長崎西は、県勢男子として26年ぶりに8強進出。県立普通校が「やればできる」という姿を見せてくれた。柔道男子団体の長崎南山、新体操団体の活水、なぎなた団体の松浦は県勢初となる3位入賞。各競技団体の歴史に新たな一ページが刻まれた。

県勢決勝対決となったバレーボール男子を制した大村工。選手たちから胴上げされる伊藤監督=島原市、島原復興アリーナ

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