プレミアリーグのシーズン開幕前に行なわれるコミュニティシールド。かつてはチャリティシールドと呼ばれていたこの試合は、リーグ王者とFAカップ王者が戦う注目の試合だ。
今季はリヴァプールとアーセナルが対戦し、南野拓実が加入後初ゴールを奪取することに成功した。
今回は『Planet Football』から「コミュニティシールドで初ゴールを決めた選手たち」をお送りしよう。
ジミー・フロイト・ハッセルバインク
クラブ:チェルシー
年度:2000年
ディディエ・ドログバやジエゴ・コスタら名ストライカーが所属したチェルシー。アブラモヴィッチ体制になる前の伝説的な点取り屋がハッセルバインクだ。
1999-2000にアトレティコ・マドリーでゴールを量産したものの、チームが降格。そのためにチェルシーへと移籍し、いきなり加入直後のチャリティシールド(当時)でゴールを奪い、マンチェスター・ユナイテッド相手の勝利に大きく貢献している。
このシーズン、ハッセルバインクは23ゴールを決めてプレミアリーグでも得点王となっている。
ルート・ファン・ニステルローイ
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
年度:2001年
アンディ・コールがチームを去り、ドワイト・ヨークが衰えを見せてきたため、マンチェスター・ユナイテッドは新しいストライカーを探した。怪我によって1年加入が遅れたが、ファン・ニステルローイはその穴を完全に埋める存在になった。
加入直後に行なわれたチャリティシールド(当時)でリヴァプールと対戦したマンチェスター・ユナイテッドは、2-1と敗戦してしまう。しかし初先発のファン・ニステルローイは51分にゴールを奪い、一矢を報いている。
そしてこのシーズンでファン・ニステルローイはいきなり23ゴールを奪取。エースとして絶対的な存在になった。
ジウベルト・シウヴァ
クラブ:アーセナル
アーセン・ヴェンゲルが就任して以降、非常に多国籍なチームに変貌を遂げたアーセナル。これまでプレミアリーグで活躍できないと言われてきたブラジル人選手もやってきていた。
2002年ワールドカップを制覇したチームのボランチを務めたジウベルト・シウヴァは、2002年のコミュニティシールドでエドゥに代わって初出場。1-0の勝利を決めるゴールを叩き込んだ。
そしてこのシーズン、ジウベルト・シウヴァはパトリック・ヴィエラとともに中盤の重要な存在に成長している。
アラン・スミス
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
年度:2004年
無敗優勝を成し遂げたあとのアーセナルと対戦したマンチェスター・ユナイテッド。2004年のコミュニティシールドは3-1の敗戦に終わったが、そこでゴールを決めたのはリーズからやってきたばかりのアラン・スミスだった。
やんちゃなストライカーとして知られていた彼はこの試合で先発出場し、1点のビハインドだった55分に同点ゴール。素晴らしいスタートを切った。
このシーズンは10ゴールと結果を残したが、その後怪我に悩まされることになり、復帰後はボランチに転向。オールラウンダーとして生まれ変わっている。
アンドリー・シェフチェンコ
クラブ:チェルシー
年度:2006年
ACミランで輝かしい実績を残した「2代目ウクライナの矢」シェフチェンコ。チャンピオンズリーグも制覇した経験を持つストライカーがプレミアリーグにやってきた。
チェルシーは歴史上最高額の移籍金を支払って彼を獲得。ミドルズブラとのコミュニティシールドでいきなりゴールを奪ったことで期待は高まった。
しかし彼はプレミアリーグでわずか4ゴールに終わった。とはいえFAカップ準々決勝でトッテナム相手に重要なゴールも決めており、全てが悪かったわけでもない。
フローラン・マルダ
クラブ:チェルシー
年度:2007年
このシーズンのコミュニティシールドは、新たに生まれ変わった聖地ウェンブリー・スタジアムで行なわれた特別なものだった。
リヨンで多くのタイトルを獲得したフランス代表のマルダは、チェルシー加入後最初に迎えたマンチェスター・ユナイテッド戦でゴールを奪取。ただ、この試合はPK戦の末に敗戦となっている。
2007-08シーズンはケガにも悩まされてあまり活躍できなかったが、2年目から徐々に存在感を高め、攻撃の中心人物に成長していった。
チチャリート
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
年度:2010年
2010年4月にマンチェスター・ユナイテッドとの契約に合意した「チチャリート」ことハビエル・エルナンデス。7月1日に正式な加入が決定し、アメリカツアーですぐに結果を残して見せた。
そして8月のコミュニティシールドではハーフタイムから出場。ディミータル・ベルバトフと前線でコンビを組み、76分にゴールを決めてみせた。
結局2015年に退団するまでスターターにはならなかったものの、スーパーサブとしてマンチェスター・ユナイテッドに多くのゴールをもたらしている。
ズラタン・イブラヒモヴィッチ
クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
年度:2016年
パリ・サンジェルマンとの契約が満了となったイブラヒモヴィッチは、ついに34歳でプレミアリーグに挑戦。旧知のジョゼ・モウリーニョ監督が率いるマンチェスター・ユナイテッドに加入した。
クラウディオ・ラニエリが率いるレスターと対戦したマンチェスター・ユナイテッドは2-1で勝利。イブラヒモヴィッチは1-1で迎えた83分にゴールを決めている。
そして彼はユナイテッドのエースとしてプレミアリーグも席巻。17ゴールを奪うことに成功し、リーグカップとヨーロッパリーグの2冠に大きく貢献した。後に残念ながら大きなケガに悩まされることになるが…。
セアド・コラシナツ
クラブ:アーセナル
年度:2017年
なかなか予想できない名前かもしれないが、2017年にアーセナルへやってきたボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表DFのコラシナツはコミュニティシールドでいきなりゴールを決めている。
33分にペア・メルテザッカーが頭部のケガでプレー続行不可能になり、急遽コラシナツがピッチへ。そして80分にグラニット・ジャカのフリーキックからゴールを決め、1-1に追いついている。
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決して絶対的な存在ではないものの、闘争心にあふれる彼はアーセナルでレギュラーとなり、コンスタントな出場機会を獲得している。