【おもしろ小箱】 No.209「特別展『生物の進化と恐竜ワールド』 大量絶滅に注目!」

▲アロサウルスの右脚(東京サイエンス所蔵)

 自分の身長を超える脚の骨、蹴飛ばされたら終わりだな。鋭い歯がびっしりと並ぶ頭骨、ガブリとされたら…。恐竜の化石を前にすると、同じ時代に生きていなくてよかったとしみじみ思うのです。

 恐竜は中生代に繁栄しましたが、今は絶滅しています(鳥類を除く)。なぜ? 理由として、隕石の衝突が考えられています。その衝撃に加えて、巨大津波、酸性雨、太陽光の遮断など地球表層の環境が激変したことが原因という説です。実は、古生代末にこれよりはるかに大規模な大量絶滅が起き、海域の無脊椎動物属の約80%が絶滅しました。超大陸パンゲアの分裂に伴った大規模な火山活動が関係しているという説があります。地球上の出来事は様々な事象が複雑に絡み合っていますが、私たちが体験するのはごく一部です。本展を通して6億年間の過去を知り、これからの未来を想像してみませんか。

 特別展期間中は原則、オンラインによる事前予約制となっています。

山口県立山口博物館 学芸課 特別展担当 赤﨑 英里

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