BSL4建築禁止申し立て 長崎大 争う構え

 長崎大が長崎市の坂本キャンパスに建設中の感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」について、反対派住民らが建物の建築禁止を求めた仮処分申し立ての第1回審尋が31日、長崎地裁であった。大学側は申し立て却下を求め、争う姿勢を示した。
 住民側は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえた対策や耐震強度に懸念があるなどとして、施設からウイルスが漏れれば生命・健康被害が直ちに生じると主張。これに対し、大学側は答弁書で、「具体的な根拠を欠き、建物が完成しただけで生命・身体の侵害が発生する客観的な蓋然(がいぜん)性がなく、受忍限度を超える人格権の侵害があるとはいえない」と主張している。
 審尋は非公開。住民側の代理人弁護士によると、双方の主張や争点を整理した。次回の審尋は10月20日。


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