海外高級車の正規ディーラー(株)渡辺自動車が民事再生法申請

 (株)渡辺自動車(TSR企業コード:400837765、法人番号:6180001009711、名古屋市昭和区白金3-1-9、設立1986(昭和61)年4月、資本金5000万円、生山忠夫社長)は8月31日、名古屋地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は鈴木学弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区大手町1-1-2、電話03-6250-6200)。
 負債総額は金融債務を中心に約30億円。

 1934年2月創業、欧州高級車を中心に扱う独立系の自動車ディーラー。シトロエン、マセラティ、フェラーリ、ランチアなどのメーカーを扱い、特にシトロエン、マセラティについては正規販売店となっていた。また、これに付帯して車検・整備業務や保険代理業務を手掛けていた。ピーク時の2017年12月期は売上高約41億円を計上。しかし、人件費の負担が重く過去から赤字を散発していたうえ、同期も3億2630万円の赤字を計上し、債務超過に転落した。
 2018年12月期は売上が減少に転じたものの、関連会社の合併に伴い引き受けた土地などの評価益により黒字を計上。さらに、埼玉県の輸入車販売業者と資本提携し、傘下に入り、体制の改善を図っていた。しかし、2019年12月期は販売不振から売上高30億円を下回り、再び赤字に転落し資金繰りが逼迫。金融機関への返済にも窮する事態となったことから、自力再建を断念し、今回の措置となった。
 なお現在、スポンサー候補の企業との間で支援に向けた協議が進められている。

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