全国高校射撃リモート大会 高山(活水)優勝 ビームライフル

高校最後の全国大会で優勝を飾った高山(活水)=長崎市、県小江原射撃場

 ライフル射撃の全国高校リモート大会決勝が8月29、30日に行われ、ビームライフルで活水3年の高山真輝が優勝を飾った。日本ライフル射撃協会が、コロナ禍の新たな競技方式としてオンラインで開いた。
 男女混合でエア、ビームのライフルとピストルの計4種目を実施。各地で分散開催された予選会の各種目上位8人が決勝で競った。予選会には35都道府県の113校から835人が参加した。
 決勝の2日間は全国各地の会場で同一機材を使用。東京都内に大会本部を置き、審判員による進行の下で同時に競技する様子が動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。
 決勝は8人が本選20発で競い、上位4人が1対1のメダルマッチに進出した。メダルマッチはそれぞれ1発ずつ撃ち、得点が高い方に勝ち点1が与えられる方式を採用。3点先取した方を勝者とした。変則トーナメントで、本選3、4位選手による勝者が本選2位選手と対戦し、その勝者が金メダルを懸けて本選1位選手に挑んだ。
 高山は本選4位でメダルマッチに臨み、男子選手を相手に3-2、3-2、3-1で勝ち抜いて逆転優勝。県勢はこのほか、ビームピストルで弥永朱音(長崎東2年)が7位、中口和紀(同)が8位に入った。
 協会は今後も、国内や一部の国際大会で同様の方式での競技実施を検討している。

集大成 感謝伝える日本一

 今季の長崎県女子ビームライフルのエース高山(活水)が、目標だった全国優勝を達成した。県小江原射撃場から臨んだリモート対戦。学校に射撃部がなく、約2年半通って腕を磨いてきた会場で射止めた快挙に「お世話になったコーチたちに感謝を伝えられたかな」と声を弾ませた。
 いつもの大会と違う雰囲気の中「いい緊張感で」射場に立った。メダルマッチは本選4位から、2連勝して金メダルマッチへ進出。勝ち点1-1で迎えた3発目に「銃も体も止まっていい射撃ができた」と最高得点の10.9をマークすると、2点連取して栄冠をつかんだ。松尾コーチは「高校の集大成として、力を出し切ってくれた」とたたえた。
 今回の優勝や昨秋の茨城国体少年女子6位入賞など、いい思い出をくれたビームライフル。高校までの種目のため、今後はエア転向の準備に入る。「エアも練習を頑張って、まずは国体出場を目指す」と成年種別でも活躍を誓った。

ビームライフル決勝の本選の様子(ユーチューブから)

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