長崎発 除菌ジェルとマスクスプレー 「てんまん香粧薬房」開発、販売

開発した除菌用のジェルとマスクスプレー=長崎市、てんまん香粧薬房長崎オフィス

 美容・健康用品を扱う「てんまん香粧薬房」(大村市)は新型コロナウイルス感染拡大を受け、携帯できる除菌用のアルコールジェルとマスクスプレーを開発、販売している。刺激を抑え、肌に優しいのが特長。
 同社によると、高濃度のアルコールは肌が荒れやすく、開発したジェルは除菌効果を保てる55~60%に抑制。酸化銀など別の低刺激の除菌成分も配合し、より幅広いウイルスや細菌類に対応。保湿のためヒアルロン酸も加えた。無香料。
 マスクスプレーはアルコールや防腐剤も不使用。代用した高機能イオン水は、除菌力や消臭力がある強アルカリ性だが、肌に触れた瞬間に肌と同じ弱酸性に変わるため安全性が高い。
 さらに、リラックス効果のある天然アロマオイルを配合。着色料や保存料、合成香料を使わず、ヒノキやユズ、日本固有常緑高木の高野槇(こうやまき)などを組み合わせて「華やか」「爽やか」「木々の香り」と無香料の4種類をそろえた。オイルと水を混ぜるには通常、台所用洗剤などに含まれる界面活性剤が必要だが、数秒振ると液状化する特殊ゲルを採用し無添加にした。
 新型コロナで市中の除菌用品が不足した際、主力商品のハンドクリームの需要も高まったため、長崎市内のオフィスで開発した。大嶋太郎代表取締役(39)は「長崎から皆さんに健康を提供したい」と話す。
 両商品とも容量30ミリリットル。ジェルは5本入り2200円、マスクスプレーは1本1760円。大手ネット通販や自社のサイトで送料無料で扱うほか、同市を中心に展開する勝山薬局などで販売中。

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