余分なものを手放すための一冊『限りなくシンプルに、豊かに暮らす』

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『限りなくシンプルに、豊かに暮らす』

以前、カフェボンボンのこちらの記事でご紹介した本が文庫化され新登場です。不要なものを手放しシンプルに生きるための方法や習慣とは? 「何もない心地よさ」を知るヒントが見つかる一冊です。

限りなくシンプルに、豊かに暮らす
著者:枡野俊明
出版社:PHP研究所

本当の幸せとは「何もないこと」の心地よさを知ること。静けさに満ちた「何もない空間」を見出すと、体も心も限りなくシンプルになっていく。

禅僧で庭園デザイナーの著者が提案するのは、手放して整える小さなレッスン。禅の考えかたをもとに心の脂肪をそぎ落とすコツを伝授し、シンプルな暮らしに近づくための方法をアドバイスします。

「100%の快適さを求めない」「掃除で自分の心を磨く」「一つの物を慈しむ」「一歩退く」「立ち居振る舞いを整える」……。住職の教えはどれも身近で現実的。清々しく簡素な生活のなかで、自分にとって本当に大切なものが見えてきます。「何もしない時間をもつ」「朝の時間を大事にする」といった習慣も、シンプルな暮らしへとつながっていくように思います。

深く心にしみるのは「の」の心をもつようにという禅の教え。「私と仕事」「私と友達」「私と夫」のように「と」の心で捉えると、それらと自分が対立してしまう。一方、「の」の心にあるのは慈しみや前向きな気持ち。相手に寄り添うことができるのです。

シンプルな暮らしの「朝時間」は、真っ白な一日をつくること。自分自身と向き合う空白の時間、何もない心地よさを暮らしのなかに。

さまざまなことが複雑に変化し先が見えない日々が続くなか、できるだけシンプルな生活を心がけたくなります。朝読書にもオススメです。

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
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