朝鮮で高句麗壁画古墳と金製の装飾品を発掘 黄海南道安岳郡月池里で

壁画墓の封墳

最近、朝鮮の黄海南道アナックンウォルジリ(安岳郡月池里)で高句麗壁画古墳と遺物が新たに発掘された。
「朝鮮の今日」(9.1)をはじめ朝鮮のマスコミが報じた。
古墳を発掘したのは、朝鮮社会科学院考古学研究所。同研究所は歴史遺跡発掘を積極的に行っており、その過程で高句麗壁画古墳2基と金製の装飾品を新たに発掘、考証した。
報道によれば、新たに発掘した一番目の壁画古墳は墓室の天井が平行三角台の天井になっている石室土墳としてその形式が伝統的な高句麗時代のものである。
4つの壁面と天井からは四神図と蓮の花模様、雲模様、菩提樹、亀甲模様などに、今まで発掘された高句麗壁画古墳では見られなかった新たな星座壁画部分も発見された。
二番目の壁画古墳も高句麗時代の石室土墳で、ここには太陽を形象化した画をはじめ多くの壁画破片が残っている。
古墳からは精密に加工された金の耳飾りと花びら模様の装飾品をはじめ9点の金製の装飾品も出土した。
古墳壁画に反映された星座と幻想的な画、そして金の耳飾りをはじめ遺物は当時の人々の天文学水準と信仰観念、発達した金属細工術をよく見せている。
高句麗時代、壁画墳を使用できたのは正3品以上の官僚だけで、この記録に照らしてみれば、黄海南道地方高句麗の重要な行政的中心地のひとつであったことをうかがわせる。
朝鮮民主主義人民共和国考古学学会では、アナックンウォルジリ(安岳郡月池里)で発掘された壁画古墳が6世紀前半期に築造されたことを検証し、考古学分野で重要な意義を有すると審議、評価した。(了)

出土された金の装飾品
4神図、左上から、白虎、青龍、玄武、朱雀
蓮の花の上の人物
亀甲模様
菩提樹

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