台風10号 長崎県迫る 避難所の開設数増へ

 長崎県内の各自治体は避難所開設の準備を進めている。特別警報級の台風への警戒として、ほとんどの市町で開設数を増やす予定。
 五島市は、早めの避難を呼びかけるため5日午前8時半から約50カ所を設置。台風9号で避難所の一部は窓ガラスが割れるなどの被害が出たが、板でふさぐなどの応急措置で対応する。6日開設予定の対馬市でも一部の避難所が被害を受けた。屋根がはがれた市立南小体育館は、校舎を避難所に変更する。
 長崎市は6日午前10時に166カ所を開設。佐世保市は6日に36カ所を開設予定で「熱中症対策のため冷暖房設備の整った施設を優先的に使う」。このほか「従来以上に早めの避難を呼びかける」(西海市)、「近隣の大きな施設に変更」(平戸市)、「問い合わせが多く、常駐職員も増やす」(波佐見町)といった対応が出ている。
 また大村市では、市が無償で貸与する防災ラジオを求め、4日だけで100人以上の市民が申請した。担当者は「こんなに集中したのは初めて。今回の台風に関心が高く、備えようとしている市民が多いということだろう」と話した。


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