大型で非常に強い台風10号は、九州南部に最も接近しており、7日(月)未明から朝にかけて非常に強い勢力を維持したまま、九州北部にかなり接近する見込み。引き続き、記録的な暴風、高波、高潮、大雨のおそれがあるため、最大級の警戒が必要だ。
大型で非常に強い台風10号は、6日午後11時には枕崎市の西約90キロにあり、1時間におよそ30キロの速さで北北西へ進んでいる。中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートル。
台風は、非常に強い勢力を維持したまま北上を続け、7日未明から朝にかけて九州北部にかなり接近する見込み。
<暴風・高波>
九州南部・奄美と九州北部では猛烈な風が吹き、うねりを伴って猛烈なしけとなっている。6日は鹿児島県枕崎市で午後8時前に45.9メートル、大分県佐伯市蒲江で午後10時過ぎに40.4メートルの突風を観測した。
台風の北上に伴い、九州南部では7日未明にかけて、九州北部は7日朝にかけて、飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれもある猛烈な風が吹く見込み。不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要だ。
奄美では7日未明にかけて、九州南部では7日明け方にかけて、九州北部や四国では7日朝にかけて、うねりを伴って猛烈なしけとなる見込み。台風が接近する地域では、記録的な暴風や高波となるおそれがあるため、厳重な警戒が必要だ。
<高潮>
台風の接近に伴い、奄美や西日本では7日午前中を中心に潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがある。
なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもある。高潮や、高潮と重なり合った波浪による浸水などにも厳重な警戒が必要だ。
台風が接近する地域では、記録的な高潮となるおそれがあるため、最大級の警戒が必要となる。
<大雨・雷・突風>
南海上から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、西日本から東日本では大気の状態が非常に不安定となっている。局地的に雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、宮崎県では24時間雨量が500ミリを超えた所がある(6日午後11時20分まで)。
九州北部や九州南部では土砂災害の危険度が高まっている所がある。台風の北上に伴い、引き続き7日にかけて、南海上から暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となる所がある見込み。
台風が接近している九州南部では7日明け方にかけて、九州北部では7日未明から7日朝にかけて、雷を伴った猛烈な雨が降る予想だ。また、西日本や東日本では、局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降り、特に太平洋側の東から南斜面を中心に総雨量が多くなり、大雨となるおそれがある。
台風が接近する地域では、記録的な大雨となり、大河川でも氾濫するおそれがある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に最大級の警戒が必要だ。 竜巻などの激しい突風や落雷にも注意が必要で、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には建物内に移動するなど、安全確保に努めたい。