助産師派遣し母子支援 横須賀市、訪問型産後ケア開始

産後ケア事業のポスター

 神奈川県横須賀市は生後4カ月までの乳児がいる家庭に助産師を派遣し、母親の体のケアや産後の休養、乳児の健康観察などの支援を行う「訪問型産後ケア」事業を1日から開始した。新型コロナウイルス感染症への不安や、小さな子どもを連れて外出することが難しい母親を自宅でサポートすることを目的にしている。

 市では、家族が仕事の都合で自宅から離れていたり、実家を頼れなかったりする母親のために、母子が病院や助産院に行って支援を受ける施設型の産後ケアを2015年から市内3カ所で展開している。

 乳児と一緒に半日から1日、助産師による支援を受けられるが、施設が住まいから遠かったり、母親が乳児ときょうだいを連れて出かけることが難しかったりという課題があった。そのため、新たに訪問型ケアの実施を決めた。

 訪問型ケアでは、市に登録した助産師が母親と乳児のいる家庭を訪ね、母体のケアや休養するための支援、授乳・沐浴(もくよく)指導などを行う。また、子育てについての相談にも乗る。

 市こども健康課は「悩みを話すだけでもリフレッシュになる。お母さんは子どもを優先にしがちだが、育児を頑張るためにも自分の体をケアしてほしい」と呼び掛ける。

 利用は2時間までで1回4千円。7回まで利用できる。問い合わせは同課電話046(824)7141。

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