【自民党総裁選】神奈川県内議員は菅氏一色 出陣式、演説会で“戦闘モード”

自民党総裁選の共同記者会見の冒頭、ポーズを取る(右から)石破元幹事長、菅官房長官、岸田政調会長=東京・永田町の党本部

 安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選が告示された8日、同党の神奈川県内議員は出陣式や立会演説会に出席するなど、戦闘モードに突入した。いずれも地元の菅義偉官房長官(衆院神奈川2区)を支援しており、5派閥の支持を得て優勢な菅氏への期待とともに総裁選後を見据えた声も聞かれた。

 菅氏陣営の一人として牧島かれん氏(17区)は、党本部の総裁選管理委員会に推薦人名簿を提出。名簿にも名を連ね、「大事な施策を引き続き引っ張ってほしい。政策が国民に伝わる総裁選になると思う」と意気込んだ。

 推薦人には県内から河野太郎防衛相(15区)の名前も。定例会見では各候補の所信表明に「3人の個性が出ていた。さまざまな有為のある方々が議論をし、総裁選後はしっかり一つにまとまる。これが自民党の良いところだ」と語った。

 党本部近くのホテルで行われた菅氏の出陣式。公務で欠席した山本朋広防衛副大臣(比例南関東)を除く県内議員19人全員が出席した。

 陣営の選対本部長を務める小此木八郎氏(3区)が壇上に立ち、父の故彦三郎元通産相の秘書だった菅氏と共に生活した小学生時代のエピソードを紹介。「45年ほど前に私が菅義偉の選対本部長を務めるなんてことは夢にも思わなかった」と語り、支援を訴えた。

 甘利明党税調会長(13区)は「菅長官とは安倍内閣をつくってきた関係。新型コロナで日本の脆弱(ぜいじゃく)性があぶり出された中、省庁を超えてソリューション(解決策)を見いだし、社会全体に実装させてほしい」と期待を寄せた。

 参院無派閥グループで支援する三原じゅん子氏(神奈川選挙区)は「戦後最大の危機だからこそ国民も党員も『菅長官を』という思い。私たちは謙虚に粛々と支えていく」と話した。

 菅氏支持を表明していた小泉進次郎環境相(衆院11区)は定例会見で、「思い切った改革を断行してほしい」と期待を示した。

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