台風被害1年 横浜の護岸かさ上げ、ほぼ完了「高波耐えられる」

高波に備えるため、高さ約3メートルにかさ上げされた護岸。手前には土のうが並ぶ=横浜市金沢区

 昨年9月9日に首都圏を直撃した台風15号で高波被害を受けた横浜市金沢区の福浦・幸浦地区で、市が進めていた護岸のかさ上げがおおむね完了した。高さが3メートルに引き上げられ、市は「同規模の台風が来襲しても高波に耐えられる」と強調。積み残している対策もあるため、大型土のうを積むなどの暫定対策を組み合わせ、今年の台風シーズンを乗り切る考えだ。

 市港湾局によると、護岸が改良されたのは福浦・幸浦地区の海岸線(延長約2.4キロメートル)。従来の高さは約0.9メートルだったが、2.1メートルほどかさ上げした。波消ブロックも一部を残して設置が完了している。

 15号が東京湾を通過する際に高波の直撃を受けた護岸は13カ所で被災。上部が崩れ落ちたり、本体がずれたりした。幸浦・福浦地区の産業団地が広範囲に浸水し、影響は3.9平方キロメートルに及んだ。

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