低迷ナショナルズで32歳の新人外野手がメジャーデビュー

ナショナルズは日本時間9月10日、37歳のハウィー・ケンドリックが故障者リスト入りしたのに伴い、32歳のヤディエル・ヘルナンデスをメジャーへ昇格させた。ヘルナンデスはキューバ出身、右投げ左打ちの外野手で、2016年10月にナショナルズとマイナー契約。マイナーでは3年間、370試合に出場し、32歳にしてメジャーの舞台にたどり着いた。

ヘルナンデスは日本時間9月11日のブレーブス戦で9回裏にアズドゥルバル・カブレラの代走として出場。これがメジャーデビュー戦となった。「僕はとても幸せだったし、フィールドに立っていることに興奮していた」とデビュー戦を振り返ったヘルナンデス。「圧倒的な興奮と幸せがその瞬間に積み重なっていった。どう表現すればいいかわからないけど、とてもエキサイティングな感覚だった」と喜びを口にした。

キューバ出身のヘルナンデスは2009年から2014年まで母国のリーグでプレー。マイナーでの生活はAA級からスタートし、2017年は120試合に出場して打率.292、12本塁打、OPS.819、翌2018年はAA級とAAA級で合計124試合に出場して打率.286、18本塁打、OPS.826と着実に結果を残していった。

昨季はAAA級で126試合に出場して打率.323、33本塁打、90打点、OPS1.009という自己最高の成績をマーク。打率、本塁打、打点、OPSのほか、長打率.604、142安打、87得点、56長打といった多くの部門で球団傘下マイナー最高の数字を残し、球団の年間最優秀マイナー選手に選出された。「とにかく目標に向かって常に努力してきた。メジャーでプレーするという希望を失ったことはない」という言葉を自らが残してきた成績で証明してみせた。

日本時間9月13日のブレーブス戦では「9番・ライト」でメジャー初のスタメン出場。3打席連続三振と結果を残すことはできなかったが、32歳の新人メジャーリーガーの物語はまだ始まったばかりだ。

© MLB Advanced Media, LP.