浦上四番崩れと原爆を紹介 長崎・キリシタン資料館

浦上四番崩れの歴史などを紹介する企画展=長崎市、浦上キリシタン資料館

 幕末期から明治初期にかけて長崎・浦上地区で続いたキリシタン弾圧「浦上四番崩れ」と長崎原爆について紹介する企画展が、長崎市平和町の浦上キリシタン資料館で開かれている。弾圧の歴史を伝える写真パネルなど約100点を展示。来年1月末まで。入場無料。
 浦上四番崩れは1865年の禁教令下に浦上の潜伏キリシタンがフランス人宣教師に信仰を告白した「信徒発見」を機に始まった。企画展では信徒が受けた拷問の詳細や、信徒らの写真、迫害を知った諸外国が「キリシタン迫害によって日本人の名誉は失墜した」などと日本を非難し、外交問題にも発展したことなどをパネルで解説している。
 長崎原爆については、被爆前の爆心地周辺の復元地図と、地図作製の際に使われた被災世帯の調査票なども展示。同資料館によると、現存する調査資料は珍しいという。他にも、熱線などの影響で、背の部分に黒いすすが付いているマリア像なども展示している。
 県外から観光で訪れた荻野亮さん(24)は「拷問が厳しく、それでも改宗しなかったことに(信徒の)意志の強さを感じた」と話した。

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