3年目右腕・ケラーがメジャー初完封 ロイヤルズ6連勝

【パイレーツ0-11ロイヤルズ】@カウフマン・スタジアム

アメリカン・リーグ中部地区の最下位に低迷するロイヤルズは数日前にミーティングを行い、「今季を良い形で終えること」を選手間で誓い合ったという。「来季に向けて勢いをつけたい。僕たちは今、それに集中している」というハンター・ドージャーの言葉通り、ロイヤルズはパイレーツに11対0で大勝して今季最長の6連勝。その立役者となったのがメジャー初完封をマークした3年目右腕ブラッド・ケラーだ。

今季は3試合連続無失点で開幕3連勝という最高のスタートを切ったケラーだが、その後の3試合では5失点を喫した試合が2度もあり、0勝2敗と失速。前回登板のインディアンス戦で今季ワーストタイの5失点(自責点は4)を喫し、今日はその苦い記憶を上書きするために燃えていた。

ケラーが1回表を三者凡退に抑えると、ロイヤルズはパイレーツ先発のチャド・クールの乱調に乗じて1回裏に一挙4点を先制。ケラーは3回まで最少打者数の9人で無失点に抑え、ロイヤルズは3回裏にサルバドール・ペレスの5号ソロ、ウィット・メリフィールドとペレスのタイムリーなどで6点を奪ってリードを10点に広げた。

大差の試合展開となり、パイレーツ打線が積極的に打ちにきたこともあって、ケラーは「とにかくストライクを投げることを心掛けた」という。普段はシンカー中心のピッチングを展開するケラーだが、今日はスライダーやフォーシームを巧みに使い、13個の内野ゴロを量産。投じた111球のうち、実に95球がスライダーまたはフォーシームだった。

9回表二死から連打で一・二塁のピンチを招いたが、最後はグレゴリー・ポランコのヒット性の打球を左翼エドワード・オリバレスが好捕して試合終了。111球のうち73球がストライク、被安打5、奪三振2、与四球1という内容でメジャー初完封を達成した。

ケラーは今季4勝目(2敗)をマーク。一方のクールは今季2敗目(1勝)を喫した。ロイヤルズはケラーが先発の柱として好投(防御率2.06)を続けているほか、ブレイディ・シンガー、クリス・ブービッチなど新たな戦力も台頭しており、来季以降の戦いが楽しみなチームになりつつある。

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