9月のバス釣りは「巻きとボトム」! 秋の実績ルアーを赤松健が徹底解説!!

まだまだ暑い日は続くとはいえ、9月以降は日差しが和らぎ、そろそろ秋めいた季節。この時期のバスはベイトを求めてあちこち泳ぎ回るため、こちらも基本的には巻きでテンポよく広範囲を探るのが有効だ。ここでは赤松健さんがシーズナルの必釣法を解説する。

解説は赤松健さん!

【Profile】
赤松健(あかまつ・けん)
超新星オカッパリアングラー。ホームの滋賀県琵琶湖、岐阜県五三川にて爆発的な釣果を叩き出す技巧派。2019年にAKチャターを発表するなど、近年はルアーデザイナーとしても大活躍中。isseiプロスタッフ、DAIWAフィールドスタッフ。

「9月のバス」傾向と対策!

オープンウォーターで釣れ始める

巻きモノはもちろん、ボトムネチネチも効果あり

赤松「この時期に特に有効なのは巻きモノと呼ばれるタイプ。チャター系やスピナーベイトを引くとパタパタ釣れる。それに反応がなくなっても、魚がどこかに行ったわけではない。巻きモノに反応しなくなっただけで、沖にまだ残っている可能性がある。ギルワームや虫系ワームを投げてボトムを探るとまた釣れます」

赤松「オープンウォーター(障害物の少ない開けた場所)で釣れ始める時期なんです。夏のうちはシェードや消波ブロックの隙間に潜んでいたバスが、9月になるとそこから出てくる…というか、バスが隠れているところの境界線が曖昧になる感じかな。最奥じゃなくても釣れる、みたいな」

「9月のバス」の基本思想は「巻きとボトム」の二刀流!

この季節にメインで使用するのはチャター系、そしてネイルリグを組んだシャッドテールワームだ。どちらも巻き(横の釣り)で誘うのが基本となる。

赤松「秋はバスの居場所を特定しにくい時期。こんなときは強波動のルアーを使い、魚から寄ってきてもらえるような釣りができると効率的です」

秋バスはベイトが集まる場所にいる…が、その場所は読みにくい。足を使って歩き回り、小魚らしき反応があるところは積極的に攻めていきたい。

赤松「魚の活性自体は高いので、そこまで厳密にレンジを合わせる必要はありません。使用するルアーにもよりますが、アピールの強いチャター系やネイルリグで中層以深をしっかり引けば、食い気のある魚が寄ってきてくれます」

バスの反応は、時間帯によって大きく変わる。巻きモノに反応しなくなっても、バスが消えた(移動した)わけではないと赤松さんはいう。同じ場所で、それまでと異なる誘いを繰り出せば、口を使う可能性がある。

そこで活躍するのが、ボトムの食わせの釣りだ。赤松さんが使用するのは、ほっとけで食わせるギルワーム、首降り&フォールで誘う虫系ワーム、そしてボウズ回避のノーシンカーワッキーリグ。いずれもスローな誘いで食わせるのが特徴となる。

「9月のバス」はこれで釣れる!

チャター系:強烈な振動で魚を寄せる「巻きモノ」【AKチャター13グラム】

AKチャター13グラム[issei]+カタクチワームヤバクネ4.5インチ[issei]

赤松「チャターはただ巻きするとブレードの振動が手元にはっきり伝わるので、ルアーがちゃんとアクションしているかがわかりやすい。しかも、その振動には魚を呼ぶ効果もある。そして食わせのラバースカートとトレーラーワームが深いバイトを引き出す。巻きの釣りではオールラウンドに使えます」

使い方は「中層以深」「ボトムちょい上」をただ巻きする。

赤松「水深2メートル以浅のシャローフラットを攻めたい。狙うレンジはボトムよりちょい上、もしくは水深の半分よりちょい下を引くイメージ。ルアーを沈めすぎると根がかるので注意すること」

ネイルリグ:超低速でも魅惑的にテールを振る【キャラメルシャッド4インチ】

キャラメルシャッド4インチ[issei]+マルチオフセットフック#4/0[カルティバ]+ネイルシンカー前1.3グラム+後ろ0.9グラム

赤松「オフセットフック仕様のネイルリグ。ネイルシンカーは2本。前はレンジコントロール用、後ろはテールの位置を下げるために打ちます。水を受けるようになるため、デッドスローでも確実に泳いでくれる。根がかりを回避しやすいので、中低層をじっくり探れます」

ネイルリグはスナッグレス効果が高く、根がかり対策としてもバッチリ。

赤松「使用する状況はチャター系と同じ。障害物やボトムの起伏をスルスル抜けるので、『巻きに反応するけど根がかりが不安…』なんてときに重宝します。ブッシュやカバー攻略にも使えます!!

ギルワーム:放置で釣れる扁平ボディ【ギルフラットJr.】

ギルフラットJr.[issei]+マルチオフセットフック#1/0[カルティバ]+ネイルシンカー1.3グラム

赤松「魚はいるのに、なぜか巻きの釣りに反応しない…なんてときに投げたいのがギルワーム。操作法は簡単で、投げたらそのまま放置するだけ。サイズは、使用するタックルや魚の大きさに合わせればOK。水質がマッディならアピールの強いオリジナル、クリアなら食わせのJr.なんて選び方もあり」

ギルワームの基本は放置。スローなズル引きが有効な場合もある。

赤松「投げたら待つ。こちらが辛抱たまらなくなったら回収し、再び投げ直します。底に着いたら何もしないのが基本ですが、魚が反応しないときはゆっくりズル引くのもあり!!」

セットが楽に済むちょん掛け仕様のギルフラットも近々登場予定とのことだ。

ギルフラット ちょん掛けセット[issei]

赤松「近日発売の『ちょん掛けセット』はセッティング抜きでそのまま使用できます。自分でリグを作る場合は、ガード付きマスバリ#3/0とネイルシンカー1.8グラムを組み合わせましょう。めっちゃ釣れますよ!!」

赤松的「9月のバス」旬テク:虫系ワーム

遠投性能に優れる【沈み蟲】

沈み蟲 2.6インチ[issei]+マルチオフセットフック#2/0[カルティバ]

赤松「使用する場面はギルワームと同じ。バスがベイトを追い回している場所で、『いるのに食わない状況』を打破するのに有効。ギルワームが放置やズル引きで誘ったのに対し、この沈み蟲は軽めのトゥイッチで首を振らせ、フォールで食わせるソフトジャークベイトみたいな釣りです。アクションのオンとオフのメリハリがキモです」

ソフトジャークベイトよろしく、軽めのトゥイッチを入れることで首を左右にクイックに振らせ、その直後ピタッとアクションを止めてフォールさせる。これを繰り返してバイトを引き出すのだ。

クイックなダート&フォールで水押しを効かせるのがコツだ。
沈み蟲 3.2インチ[issei]+マルチオフセットフック#4/0[カルティバ]

3.2インチは以前、イベントで限定発売したモデル。ボディが大型化したことで、水中での存在感&水押しがより強烈なのが特徴だ。塩をたくさん入れることで比重が高く、遠投性能に優れている。チャター系やシャッドテールワームと同じベイトタックルで投げられるので、魚の反応がないときに気軽に試せる。

釣れないときは「ノーシンカーワッキー」【ビビビバグ】

2.6インチ、3.2インチのどちらもバスが違和感なく食ってくるサイズ。それでいて手足&ツメが水中で揺らぎ、水を押すため、魚に対してしっかりアピールしてくれる。

ビビビバグ2.6インチ[issei]+フォグショットTC #5[リューギ]
ビビビバグ3.2インチ[issei]+フォグショットTC #5[リューギ]

赤松「朝マヅメが過ぎて、そろそろ暑くなってきた頃、カバーのキワなどに中小型のバスが浮いているのを見かけたりしますよね。そんなバスを釣るには、3インチ前後の甲殻類ワーム+ノーシンカーワッキーリグの組み合わせがおすすめ」

小型の甲殻類ワームなら、スレた見えバスも思わず口を使うナチュラルな誘いが可能。

水面の見えバスは他のアングラーからもよく狙われるため、スレていることも多い。しかし小さなシルエット+強アピールの甲殻類ワームなら高確率で食わせられる。ワッキー刺しで自然に落とそう。

赤松「サイズは小さくてもいいから、とりあえずボウズを回避したいなんてときに有効かな。魚を見つけたらリグを投げ、そのままゆっくり沈めて食わせます

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