【シニアに人気の趣味 登山編】第15章 真夏の北アルプス白馬岳の雪道をゆく

シニア世代に人気のスポーツといえば、「登山・ハイキング」が今や定番です。
〝普段行っているスポーツ〟のランキングによると、60~74歳ではなんと第2位、75歳以上でも第3位につけています。
(出典は総務省。なお、第1位はウォーキング) さて、登山家・滝澤 圭一郎が綴る「シリーズ 山と共に」。今号は、夏真っ盛りの北アルプス「白馬岳」へ皆さんをご案内いたしましょう。

【シリーズ 山と共に】<第15章> 真夏の北アルプス「白馬岳」の雪道をゆく

写真・文/登山家 滝澤 圭一郎

1975年、長野県上田市に生まれる。毎月、全国の山々に挑んでいる。月に100キロ以上走り込み、トレーニングを欠かさない。マラソンランナーでもある。㈱イチイ 秋葉原店・巣鴨店店長としても多忙な日々を送る。

念願の「大雪渓」に初めて挑む

白馬三山(手前が杓子岳、奥が鑓ヶ岳)

今年のお盆登山は3密を避けるため、8月18日~19日と日程を少しずらし、1泊2日で北アルプス「白馬岳」(しろうまだけ)へ出かけました。

白馬岳(標高2,932m)は長野県から富山県にまたがる日本百名山の一つ。
今回は、初めて猿倉から大雪渓(だいせっけい)を経由するルートで山頂をめざしたのです。

真夏でもひんやりと涼しい「大雪渓」の雪道を登る

「大雪渓」は初めて登りました。

念願の「大雪渓」へ

白馬大雪渓といえば、冬の膨大な積雪と山々からの雪崩れが積もってできた日本最大の雪渓(夏も解けずに雪でうずまった谷)。

真夏でもこの区間だけはひんやりと涼しく、本当に雪の上を登っていきます。
登りはノーアイゼン(靴底に滑り止めの金具無し)でも問題ありません。

山頂にあったプレート

今夏はコロナ禍の真っただ中だけに、山頂の施設も閉鎖しているかと思いきや、スカイレストランなども営業中。
山の上はいたって普通の感じでした。

白馬大池までの稜線は最高の気分!

白馬岳山頂から、白馬村方面を望む

改めて白馬岳の良さを実感しました。

山頂から白馬大池までの稜線は、何度歩いても最高です。
ぜひとも次は白馬大池に泊まってみたい。

白馬大池

途中、昨年歩いた栂海新道が目の前に。
「あの尾根をずっと歩いたんだなぁ」と思わず感慨に浸りました。

昨年歩いた栂海新道が眼前に

白馬山荘(標高2,830m)からは、うっとりするほどの眺望が広がっています。
遠くを見渡すと、雲海の向こうにはとんがりした剣岳の姿が見えました。

白馬山荘からの眺望

この日、私の好きな「雪倉岳」では咲き誇る高山植物の中を歩き通し、朝日岳に沈む夕日もまさに絶景でした。

朝日岳に夕日が沈む

次号は“初秋″の山の旅へご案内いたしますので、ご期待ください。

<つづく>

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