【老後の暮しを国が調査】“高齢者になったら誰と暮す?” 最多は「子どもとは別居がいい」

老後は誰とどのように暮らしたいですか?

出典:内閣府「国民生活に関する世論調査」

「あなたは、老後は誰とどのように暮らすのがよいと思いますか?」
国(内閣府)が実施する「国民生活に関する世論調査」では、そんな質問を投げかけています。

その回答の選択肢については大別すると、「子どもと同居したいか?」「子どもの近くに住みたいか?」「別々に暮らしたいか?」の3つです。
興味深い結果が分かりましたので、ご紹介いたします。

「子どもとは別々に暮らしたい」がトップ

今回の調査結果を、次のようにまとめてみました。

【同居派】計23.7%
「息子(夫婦)と同居したい」11.9%
➋「娘(夫婦)と同居したい」5.8%
➌「どの子(夫婦)でもよいから同居したい」6.0%

【近居派】計33.3%
➍「息子(夫婦)の近くに住みたい」7.8%
➎「娘(夫婦)の近くに住みたい」7.2%
「どの子(夫婦)でもよいから近くに住みたい」18.3%

【別居派】計36.3%
「子どもたちとは別に暮らしたい」36.3%

別居派は「大都市の40代~50代の男性」

調査結果を次のように要約しました。

❑同居派の特徴➡ 小都市に住む70歳以上の男性で、自営業者や農林漁業の方が比較的多い
❑近居派の特徴➡ 20代~50代の女性で、勤めている方が比較的多い
❑別居派の特徴➡ 大都市に住む40代~50代の男性で、管理・専門技術・事務職などの方が比較的多い

同居志向強い「小都市の70歳以上の自営業者、農林漁業者」

以下6つのカテゴリーに分けて集計した調査結果において、最も割合の高かったもの(矢印の先)をまとめました。

〈1〉都市規模別では
「息子(夫婦)と同居したい」➡ 小都市,町村
「子どもたちとは別に暮らしたい」➡ 大都市

〈2〉性別では
「息子(夫婦)と同居したい」「子どもたちとは別に暮らしたい」➡ 男性
「どの子(夫婦)でもよいから近くに住みたい」➡ 女性

〈3〉年齢別では
「息子(夫婦)と同居したい」➡ 70歳以上
「どの子(夫婦)でもよいから近くに住みたい」➡ 20歳代~40歳代
「子どもたちとは別に暮らしたい」➡ 40歳代~60歳代

〈4〉性・年齢別では
「息子(夫婦)と同居したい」➡ 男性の60歳代,70歳以上,女性の70歳以上
「どの子(夫婦)でもよいから近くに住みたい」➡ 男性の30歳代,女性の20歳代~50歳代
「子どもたちとは別に暮らしたい」➡ 男性の40歳代~50歳代

〈5〉従業上の地位別では
「息子(夫婦)と同居したい」➡ 自営業主,家族従業者,その他の無職
「どの子(夫婦)でもよいから近くに住みたい」「子どもたちとは別に暮らしたい」➡ 雇用者

〈6〉職業別では
「息子(夫婦)と同居したい」➡農林漁業職
「どの子(夫婦)でもよいから近くに住みたい」➡ 管理・専門技術・事務職,販売・サービス・保安職
「子どもたちとは別に暮らしたい」➡ 管理・専門技術・事務職

出典:内閣府「国民生活に関する世論調査」(平成27年度)
【調査対象】
・全国の日本国籍を有する20 歳以上の者 10,000 人
・有効回収数 5,839 人(回収率 58.4%)

© 株式会社イチイ