カージナルス・金廣鉉がまたも快投 防御率は驚異の0.63

カージナルスの韓国人左腕・金廣鉉(キム・グァンヒョン)がまたしても見事なピッチングを披露した。故障者リストから復帰し、敵地ミラー・パークで行われたブリュワーズとのダブルヘッダー第1試合に先発した金は、87球で自己最長の7イニングを投げ抜き、被安打3、奪三振6、与四球3、無失点の好投。打線の援護に恵まれず、勝利投手にはなれなかった(チームはタイブレークの末にサヨナラ負け)が、4先発連続自責点0で今季の防御率は0.63となった。

メジャーリーグ公式サイトでカージナルスの番記者を務めるアンネ・ロジャースによると、カージナルスの投手が4先発連続で5イニング以上を投げ、自責点0に抑えるのは1901年以降で3人目だという。前回は1968年にボブ・ギブソンが5先発連続、それ以外には1931年にポール・デンリンジャーが4先発連続を記録している。メジャー全体で4先発連続5イニング以上かつ自責点0を記録したのは2018年のクリス・セール(レッドソックス)が最後である。

1931年・デリンジャー
8月23日 11回5安打無失点(完封)
8月30日 9回6安打無失点(完封)
9月7日 9回8安打無失点(完封)
9月13日 9回6安打2失点(自責点0・完投)

1968年・ギブソン
6月6日 9回3安打無失点(完封)
6月11日 9回5安打無失点(完封)
6月15日 9回4安打無失点(完封)
6月20日 9回5安打無失点(完封)
6月26日 9回4安打無失点(完封)

2020年・金廣鉉
8月22日 6回3安打無失点
8月27日 6回3安打1失点(自責点0)
9月1日 5回3安打無失点
9月14日 7回3安打無失点

2018年・セール
7月11日 7回6安打無失点
7月22日 6回2安打無失点
7月27日 6回3安打無失点
8月12日 5回1安打無失点

また、被安打や自責点が公式記録となった1912年以降、ナ・リーグの投手が4先発連続で被安打3以下かつ自責点0を記録するのは金が初めて。試合後、金は「今日の自分のパフォーマンスには満足している。でも、残念ながらチームは負けてしまった。そこだけは満足していない」と語り、チームの敗戦を悔しがりつつも、自身のピッチングには満足した様子を見せた。

今季は6試合(うち5先発)に登板して28回2/3を投げ、2勝0敗1セーブ、防御率0.63、17奪三振の好成績をマーク。ナ・リーグの新人王レースではジェイク・クロネンワース(パドレス)やダスティン・メイ(ドジャース)が先頭を争っているが、残り試合でのピッチング次第では新人王候補の1人に浮上する可能性もありそうだ。

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