リゾート施設「やすらぎ伊王島」安価売却 「訴えは不適法」長崎地裁が却下

 リゾート施設「やすらぎ伊王島」を長崎市が民間に著しく安価で売却したのは違法として、市内の経営コンサルタントの男性(71)が、鑑定評価額と売却額の差額8億7400万円を田上富久市長に補填(ほてん)させるよう市に求めた訴訟で、長崎地裁(古川大吾裁判長)は15日、男性の訴えを却下した。
 男性は昨年8月に住民監査を請求したが、市監査委員は売却から1年としている請求期間を過ぎており、1年以内に請求できなかった「正当な理由」も認められないとして却下。同地裁は男性の主張は採用できないとして、「訴えは不適法」とした。
 田上市長は「今後とも法令を順守し、適切な業務の執行に努める」とコメント。原告側弁護士は控訴について「検討中」としている。

 


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