「全体を通しての課題」だった、井上瑞稀との関係性の変化――山田杏奈×玉城ティナ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」インタビュー【後編】

放送中のドラマ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(MBS/TBSドラマイズム)。ダブル主演を務める山田杏奈さん、玉城ティナさんのインタビュー後編では、典元泉役の井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.)さんとのエピソードや、印象的だったシーンについてお聞きしました。さらに直筆でお答えいただいたアンケートも特別に大公開!

井上さん自身の素直さや真っすぐな部分を受けて、和紗としても「変わっていこう」と思えました

――小野寺和紗(山田)の幼なじみ・典元泉役の井上瑞稀さんや、幼い頃から菅原新菜(玉城)を知る三枝久役の鶴見辰吾さん、和紗たちの高校の教師・山岸知明役の古川雄輝さんなど、2人を取り巻く男性キャラクターも登場しますが、どのようなやりとりがあったのでしょうか?

玉城 「(女の子が)5人でわちゃわちゃしてたんで、男の子たちは居づらかったかもしれないです(笑)」

山田 「うんうん(笑)。男子の方が肩身が狭い思いをしてたんじゃないかなって…」

玉城 「女子高っぽかったもんね(笑)。私の場合は三枝さんとのやりとりが多かったんですけど、鶴見さんが本当にダンディーで、三枝役にぴったりだなと思いました。密着するシーンも気を使ってくださったので、自然に演じることができました」

山田 「私は幼なじみの泉くんとのシーンが多かったんですが、私にはそういう存在はいないので難しかったです。友達でもあり、でも『好き』という気持ちに気付いてからはどんどん関係が変わっていくので、その変化も大事にできたらいいなと。井上さん自身も真っすぐな方ですし、泉も真っすぐな人だから、和紗と泉の関係が『ずっといい感じのままでいてほしい』と願ってしまうような…。すごくかわいらしい2人だなと思います」

――本作は高校生という多感な時期の感情の揺れ動きが繊細に描かれていて、かつ女子高生ならではの疾走感のある作品だなと感じたのですが、お二人は感情が突き動かされた描写はありますか?

山田 「和紗としては1話から通して泉との関係が軸にあって、そこが8話で大きく変わるんですけど、今まで積み重ねてきたものがつながるところが印象に残っています。信じられないことを言われたりするんですけど、どこかで納得してしまったり…。そういうのが実際に現場でお芝居していると理解できるなって感じて。8話のシーンを撮っている時は、そんな気持ちになることが多かったです。まだ『8話までお楽しみに』としか言えないんですけど(笑)」

――和紗と泉の関係が変わっていく中で、難しかったシーンはありますか?

山田 「幼なじみとしてはすごく距離が近いんですけど、感情を自覚したことでそれが離れるのか、近づくのか…。そこはどういう表し方をしていこうか、というのは全体を通しての課題ではありました。何年も一緒にいたから、ある程度ベースには信頼感があるんですよ。だからすごく突き放してるけど信頼はしてるとか、逆に近いように見えるけど気を使ってるなとか…。そういう表現については、シーンごとに考えながら演じました」

――表現に変化をつけていく中で、井上さんと協力して作り上げたシーンはありますか?

山田 「井上さん自身の素直さや真っすぐな部分が泉としてダイレクトに感じられたので、それを受けて和紗としても『変わっていこう』と思えました。2人のテンポ感みたいなものは、現場に入って監督を交えて話しながら自然に作っていくことができましたね」

――玉城さんはいかがでしょうか?

玉城 「1話で新菜が『死ぬまでにしたいこと』を言って、みんなが一気に振り向いて、構図が4人と1人になる瞬間があるんです。そこから4人と1人だったものがくっついて、離れて、次第に5人になっていくうえで、最初の爆発を新菜が担っていたので、ちゃんと説得力があるというか。みんなをしっかり驚かせることができるような言い方ができればいいなと思っていました」

――インパクトのあるシーンですよね。

玉城 「本読みの時から監督とも『こういうテンションで』と話していて、ポツンとした言い方でできればなと思っていました。新菜の難しいところは『どっちなのか?』という曖昧なところで、実はしていなかったということがそこで分かって、そこから物語が進んでいくんです。だから新菜としては『当たり前のことを言っていますけど?』くらいの気持ちでした。早く皆さんにお届けできたらいいなと思います。きっと、気付いたら放送なんだろうな」

山田 「スケジュール的にはタイトな部分もあったんですけど、和やかに撮影を終えられました。私たち自身もどんな映像になっているか楽しみです!」

山田さん、玉城さんの頭の中を大公開!

恋愛や友情、文芸部の活動など、様々なことに熱中する高校生活をおくっている和紗や新菜。一方、山田さんと玉城さんはどんなことに熱中しているのでしょうか? 特別に直筆アンケートで答えていただきました!

さらにお互いの頭の中をのぞき合い…? 玉城さんのアンケートを見て「『ときめき』ってかわいい~!」と感想を伝える山田さんに、玉城さんは「まぁね♪」と得意気(!?)。クランクアップ直後にもかかわらず、明るく楽しい取材をさせていただきました。ありがとうございました!

【プロフィール】

山田杏奈(やまだ あんな)
2001年1月8日生まれ。埼玉県出身。やぎ座。A型。11年、「ちゃおガール☆2011オーデイション」にてグランプリを受賞し、デビュー。主な出演作は、映画「咲-Saki-」「ミスミソウ」「わたしに××しなさい!」「21世紀の女の子『恋愛乾燥剤』」「小さな恋のうた」「五億円のじんせい」「屍人荘の殺人」、ドラマ「幸色のワンルーム」(テレビ朝日ほか)、「新米姉妹のふたりごはん」(テレビ東京系)、「10の秘密」(フジテレビ系)など。映画「ジオラマボーイ・パノラマガール」「樹海村」「哀愁しんでれら」「名も無き世界のエンドロール」が公開予定。

玉城ティナ(たましろ てぃな)
1997年10月8日生まれ。沖縄県出身。てんびん座。O型。12年、講談社主催の「ミスiD2013」で初代グランプリに輝き、14歳で雑誌「ViVi」の専属モデルとしてデビュー。14年、ドラマ「ダークシステム 恋の王座決定戦」(TBSほか)で女優デビューを果たす。主な出演作は、映画「貞子vs伽椰子」「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」「PとJK」「暗黒女子」「わたしに××しなさい!」「ういらぶ。」「チワワちゃん」「Diner ダイナー」「惡の華」「地獄少女」「AI崩壊」、ドラマ「JKは雪女」(TBSほか)、「そして、ユリコは一人になった」(関西テレビほか)など。

【番組情報】

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」
MBS 火曜 深夜0:59~1:29
TBS 火曜 深夜1:28~1:58
※放送時間は変更の場合あり
<配信情報>TBS放送終了後からTSUTAYAプレミアムで独占配信

取材・文/宮下毬菜 撮影/蓮尾美智子
ヘア&メーク/菅長ふみ(山田)、今井貴子(玉城) スタイリング/中井彩乃(山田)、松居瑠里(玉城)
衣装協力/ワンピース¥48,000 CHANCE(H3O ファッションビュロー)、シューズはスタイリスト私物(玉城)
問い合わせ先/H3O ファッションビュロー ☎03-6712-6180 〒107-0062 東京都港区南青山6-7-5 ドミール南青山906

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