「中学生に戻ったみたい」 夜の公民館で「学びなおし」

数学の問題を解き、先生(右)に見てもらう受講者=高田地区公民館

 「早く解けましたね」。先生に褒められ、高齢男性から笑みがこぼれた。長崎県西彼長与町の高田地区公民館で開かれている「学びなおし講座」のひとこま。40代から70代までの男女4人が、中学1年の英語と数学をもう一度学んでいる。
 町が6月中旬~10月上旬の木曜夜に計14回、公民館講座として初めて開講。10回目となった10日の英語はテキストの文章を先生の後に続けて読み、be動詞の活用を学んだ。2時間目の数学は乗法と除法の交じった計算。「割り算を掛け算に直すのがポイント」と説明を受け練習問題を解いた。
 小学生の孫に英語の発音を笑われないよう参加した林田茂さん(69)は「覚えていないことも多く、教えてもらって良かった。中学生に戻ったみたい」と感想。小1の娘がいる女性(44)は「将来、娘に教えられるよう復習したい」と話し、脳トレのためという男性(73)は「昔習った英語と発音が違う」と苦笑い。
 数学の講師を務める堤継治さん(77)は「皆さんとても熱心」と目を細めた。町生涯学習課は「夜間中学校の簡易版。誰もが『もう一度勉強できる場』を確保したい」と話し、来年度も開く予定だ。

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