旧・佐護小「地球大学」に無償貸し付け 議案可決、対馬市議会閉会

民間に無償貸し付けする旧佐護小校舎=対馬市

 定例対馬市議会は18日、最終本会議を開き、過疎化で閉校した旧市立佐護小(上県町)の建物、土地を地域交流拠点施設として運営することを目指す地元の非営利型株式会社「対馬地球大学」に無償貸し付けする議案など計48件を原案通り可決するなどし、閉会した。閉校した学校施設を民間の法人に貸し付けるのは同市初。本年度内にも一部が供用開始される予定。
 2013年に閉校した同校は、鉄筋2階建て校舎(延べ1738平方メートル)と敷地(同1952平方メートル)が残る。対馬地球大学は、佐護地区住民らでつくった任意団体「佐護の未来をつくる会」を前身に今年4月設立。市民で地域コーディネーター、高野清華さん(36)が社長を務めている。
 市が同校の利活用について公募し、同社が地場産品を使った食堂や簡易宿泊施設などに校舎を改装する計画書を提出。市学校跡地利活用検討審査委員会(委員長・俵輝孝副市長)が選定した。貸付期間は12月から5年間。
 市は、同社への無償貸し付けの理由について▽取り組みが地域活性化に寄与する▽同社が剰余金は地域に還元するとしている-ことなどを挙げた。同議案は最終日に追加提出され、賛成多数で可決した。

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