まち歩きで歴史満喫 「長崎居留地まつり」形変え 21日まで

新型コロナ禍の中、秋の4連休が19日、始まった。長崎市の旧外国人居留地区では「長崎居留地まつり」が開幕。今年は3密を避けるため、まち歩きイベントを中心とした形に変え、規模も縮小。県内外から観光客が訪れ、感染防止を図りながら秋の行楽を楽しんだ=長崎市南山手町

 旧外国人居留地を舞台にした「長崎居留地まつり」(実行委主催)が19日、長崎市東山手町、南山手町、大浦町一帯で始まった。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、まち歩きイベントを中心にして規模を縮小した。21日まで。
 初日は日本の近代化に貢献した英国人貿易商トーマス・グラバーらの功績をたたえる顕彰式をグラバー園で開催。スコットランドの民族衣装「キルト」を着た田上富久市長や住民らがグラバーらの肖像前に献花した。田上市長は居留地から衛生思想や近代水道が広まった歴史に触れ「コロナ禍を乗り越えて新しい時代を切り開こう」と呼び掛けた。この後、バグパイプバンドが演奏で花を添えた。
 メインイベントはチェックポイントを巡る「居留地まちビンゴ」で、参加者は世界遺産の旧グラバー住宅や大浦天主堂、孔子廟など歴史的な建物が残る町並みを歩き、満喫した。
 子どもらと参加した大浦町の主婦、堤さやかさん(39)は「コロナで中止にならなくて良かった。自分たちのペースで歩き、運動になっていい」と話した。
 イベントは南山手・東山手両地区の町並み保存センターや孔子廟、グラバー園などで開かれている。

チェックポイントを巡り居留地まちビンゴを楽しむ親子連れ=長崎市南山手町

© 株式会社長崎新聞社