IRと新劇場、事業費見直しも 横浜市長、コロナで財政難

横浜市の林文子市長(資料写真)

 横浜市の林文子市長は18日、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、厳しい財政状況が見込まれる中、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致推進事業や新たな劇場整備事業について、本年度当初予算に計上した関連費の減額や来年度の事業費見直しの可能性を示唆した。

 市によると、現時点で来年度に970億円の収支不足が見込まれている。感染症の影響で特に法人市民税が大幅に落ち込み、市税収入全体が本年度当初比460億円減と、戦後最大の減収額になる見通し。

 同日の定例会見で、市長は「いろいろな事業に対して、しっかりもう一度見直しをしていく」と説明。「劇場に関しても、その他に関しても、(予算や事業費を)減額していくことはあり得る」と述べ、IR誘致推進事業も含まれるとした。また「市民に直結する行政サービスに関わるところは、市民に迷惑を掛けないようにしたい」と言い添えた。

 市はIR推進に4億円、新たな劇場計画の検討に2億円を本年度当初予算に計上した。

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