広がる黄金色 稲刈りシーズン、昔ながらの天日干しも

刈り取った稲を天日干しする大石雅行さん=愛川町中津の尾山耕地

 猛暑が一段落し、愛川町内では水田の稲刈り作業が始まった。大型のコンバインで刈り取る水田が多い中、昔ながらの天日干しもあちらこちらで見られる。
 中津川右岸の通称・尾山耕地(同町中津、八菅山)の水田では15日、相模原市緑区若葉台の大石雅行さん(71)が、天日干し作業に追われていた。

 会社を退職後、米や野菜作りを手掛けるようになった。尾山耕地では水田約1200平方メートルを借りてコシヒカリを栽培。毎年500キロ余りを収穫し、親戚や知人などに配る。「愛川は水がいいので米がおいしい。この数日の雨で倒れた稲を急いで刈り取っている」と、妻と2人でバインダーという稲刈り機を操作した。

 中津川左岸側には、箕輪耕地(同町角田)と呼ばれる約31ヘクタールの広大な水田が広がる。横を通る水道みちの坂の上からは、黄金色に広がる一面の稲穂が見下ろせる。

 県央愛川農協によると、夏に雨が多かった昨年と比べると、今年は猛暑だったが収穫量は増えそうな見通しという。

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