困難打ち勝つ昇鯉図 画家・松崎さんによるライブペインティング 横浜高島屋

24日に完成したパネルと松崎和実さん=横浜市西区の横浜高島屋

 横浜駅西口の横浜高島屋で24日、画家の松崎和実さん(50)のライブペインティングが始まった。滝を登った強いコイが竜になる「昇鯉(しょうり)図」を描き、「コロナ禍で沈みがちな気持ちを明るくしたい」と人々を応援する気持ちを込めている。

 松崎さんは、金属の箔(はく)と墨や絵の具を使う独自の画法「箔画」を用いて、魚をはじめとする生き物をモチーフに、生命力あふれる色鮮やかな作品を手掛ける。

 制作中の作品は、金箔(きんぱく)をコイの形に切り抜き、箔の上に墨でうろこやひれなどを繊細に描くもの。約20匹のコイが水の流れをさかのぼって巨大な竜になる様子を、7枚のパネルを組み合わせて力強く表現する。

 「現在の未曽有の状況を一人で乗り切るのは無理。多くの知恵や力を集結させて乗り切ろう、という思いを込めた」と松崎さん。

 昇鯉の読みが勝利に通じるため、困難な状況に打ち勝つ意味もあるという。

 ライブペインティングは27日まで。午後2時から1時間程度、1階正面玄関で行う。作品は10月6日まで展示する。同店の美術画廊では11月11~17日、松崎さんの個展「禽魚(きんぎょ)」を予定している。

 問い合わせは同店電話045(311)5111。

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