日本でのゴミの出し方・分別方法
在日外国人の方が日本で戸惑ってしまうことのひとつが、ゴミの出し方です。たとえばアメリカの多くの州では、「資源物」「家庭ごみ」「草木類」の3つに分別するだけで済みます。
しかし、日本の大多数の市町村では、紙くずなどの「可燃ゴミ」のほかに「新聞・雑誌」「プラスチック」など細かく分別して、決められた日に出します。ゴミを出す袋も、市町村で指定されていることがあります。
ゴミの分別や出し方は各自治体によって異なります。在日外国人向けに英語や中国語の「ゴミ出しのルール」のパンフレットを配布している市役所や区役所も。
パンフレットをもらうか、近所の人に出し方を聞くなどして、住んでいる自治体のゴミの分別ルールを把握しておきましょう。
ゴミの分別方法は?
細かな分別方法は自治体によって異なりますが、日本ではゴミを大まかに4種類に分けています。「可燃ゴミ(燃えるゴミ)」「不燃ゴミ(燃えないゴミ)」「資源ゴミ」「粗大ゴミ」です。
生ゴミや紙くずなど家庭で出る主なゴミは、可燃ゴミです。不燃ゴミは、金属やガラスなどでリサイクルできないもののこと。フライパンやガラスのコップなどがこれに当たります。日本ではペットボトルやビン、缶などを資源ゴミとして回収し、リサイクルしています。
粗大ゴミには大型家具や家電が含まれます。ただし、家電のリサイクルを推奨する「家電リサイクル法」によって、エアコンやテレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電は自治体では回収していません。
1,000〜6,000円前後のリサイクル料金を支払って、購入した店で回収してもらうか、自分で各地域の「指定引取場所」まで持って行く必要があります。
4種類のゴミのなかでも、出すときにさらに細かく分別するのが資源ごみです。次は、資源ごみの分別について見ていきます。
資源ごみの分別方法
たとえば都内で在日外国人の人口のもっとも多い新宿区の場合、資源ゴミは以下のように分別されます。
このほかにも、衣類や新聞を資源ごみに指定している地域、スプレー缶を不燃ゴミに指定している地域もあります。
さまざまな種類がある資源ごみですが、ひとつの袋にまとめることはせず、ペットボトルやビン、缶などそれぞれ分けて出します。
マンションやアパートに住んでいる場合、上の写真のようなカゴに分別します。
収集日にゴミ捨て場であわてないために、ビン、缶など種類ごとにあらかじめまとめておくのがオススメです。
ゴミ袋について。指定のゴミ袋とは?
主に可燃ゴミを出すときは、ゴミ袋を用いましょう。
東京23区では指定のゴミ袋はなく、「中身の見えるポリ袋(透明・半透明で簡単に破れないもの)」ならよいとされています。
サイズは45リットルまでが目安です。100円ショップやスーパーで販売されているもののほか、スーパーのレジ袋でも大丈夫。
東京23区以外の調布市や町田市では、指定のゴミ袋があります。指定のゴミ袋は地域の量販店やコンビニで販売されています。値段は大きさによって異なり、10枚80〜800円前後です。
関西や九州でも、近年多数の自治体が指定ゴミ袋を導入しています。このような自治体では、指定のゴミ袋でないとゴミを回収してもらえない点に注意しましょう。
どこに出すの?
ゴミを出す場所や方法には、大きく分けて「集積場」と「戸別収集」の2つがあります。
集積場とは、主に、マンションやアパートなど集合住宅に設置されているゴミ置場のこと。人口の少ない地域で、道路脇などに設置されることもあります。住民が共用で使う場所のため、綺麗に使うようにしましょう。
一方、各家庭の玄関先にゴミを出し、清掃作業員が一軒ずつ回収していくものを戸別収集と呼んでいます。
いつ出すの?時間は?
ゴミは、市区町村で決められた日に出します。たとえば、可燃ゴミは水曜、不燃ゴミは金曜など、地区ごとに曜日が決められています。
同じ市区町村でも、地区や番地によって収集日が異なります。住んでいる地区のゴミ出し日を把握しておきましょう。地域によってはゴミ収集のカレンダーがあるので、転入時に役所でもらうとよいでしょう。
粗大ゴミなど一部のゴミは、事前に粗大ゴミ収集センターに連絡し、ゴミを出す日を決めてから出します。
ゴミを出す時間は、朝8:00頃までという自治体が多いようです。「ゴミ出しの前日に出していけない」というルールがある地域も。そんなときは当日の朝に出すようにしてください。
地域のゴミ出しルールを把握しよう
いろいろなルールや決まりがある日本のゴミ出しですが、慣れてしまえば問題ありません。
最近では、外国語のパンフレットやHPを作成し、在日外国人向けにゴミの分別やルールをわかりやすく紹介している自治体もあります。ぜひ活用して、地域のルールを確認しておきましょう。