GTWCヨーロッパ:第5戦R2はアウディがトップチェッカーも優勝はランボルギーニ。富田組は3位【追記あり】

 9月26日、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第5戦ザントフールトの決勝レース2がオランダ、ザントフールトで行われ、エミール・フレイ・レーシングの163号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(ジャコモ・アルト/アルバート・コスタ組)が優勝を飾った。

 同週末開催のニュルブルクリンク24時間との兼ね合いで土曜日に2レースがスケジューリングされた今戦は、シリーズ内のスプリントカップ3戦目にあたる。

 富田竜一郎/ケルビン・ファン・デル・リンデ組ベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの31号車アウディが初優勝を達成したレース1の終了から約4時間の現地時間14時45分、第5戦の決勝レース2がスタートした。

 レース1とは対照的にドライコンディションで始まった2度目の決勝、レース1と同じく3番手グリッドからレースに臨んだ31号車アウディは、リンデがスタートで順位をひとつ上げ、フロントロウに並んでいた14号車と163号車のエミール・フレイ勢に挟まれるかたちで2番手を走行する。

 12周目、リンデが14号車ランボルギーニに対して勝負を仕掛けるが、勢い余ってコースオフ。31号車アウディはすぐにコースに復帰するものの163号車ランボルギーニ、32号車アウディ(ベルジャン・アウディクラブ・チームWRT)に交わされ4番手に順位を落としてしまう。

 レース後半は、前半スティント終盤にチームメイトから首位を奪った163号車ランボルギーニを、ピットインを引っ張りオーバーカットで逆転した32号車アウディがリードする展開に。
 
 この2台のバトルは32号車アウディのアウトラップからファイナルラップまで続いたが、トップでコースに送り出されたチャールズ・ウィールツは再三にわたるアルトの猛攻を最後までしのぎ切りトップチェッカーを受けた。
 
 しかし32号車にはピット作業での違反があり、レース最終盤にペナルティの掲示が出ていた。そのためフィニッシュ後にタイム加算ペナルティを受け7位に降格することに。この結果、163号車ランボルギーニが繰り上がりで優勝。僚友14号車ランボルギーニが2位、4番手でフィニッシュした富田組の31号車アウディが3位表彰台を獲得している。
 
 GTワールドチャレンジの次戦第6戦バルセロナは10月9~11日に、スペインのカタロニア・サーキットで行われるが、このインターバルの間にはトタル・スパ24時間の“テストデー”がスパ・フランコルシャンで、9月29~30日に実施される予定だ。

【追記】レース後、スチュワートの決定により決勝結果が変更された。総合2位となった14号車ランボルギーニはピットロードでのアンセーフリリース、富田組31号車アウディは163号車ランボルギーニに対するアグレッシブな動き(危険な行為)がそれぞれ違反とみなされ、各30秒の加算ペナルティを受けている。このため14号車は総合10位、31号車は同11位となり、サンテロック・レーシングの25号車アウディR8 LMSが繰り上がりで総合2位に。同3位にはアッカASPの88号車メルセデスAMG GT3が入っている。

レース序盤、富田/ファン・デル・リンデ組の31号車アウディR8 LMS(ベルジャン・アウディクラブ・チームWRT)は2番手を走行
チェッカーフラッグを受けるエミール・フレイ・レーシングの163号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ。この直前にはベルジャン・アウディクラブ・チームの32号車アウディR8 LMSがトップでチェッカーを受けている。
ワン・ツー・フィニッシュを達成したエミール・フレイ・レーシングの163号車(奥)と14号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ(手前)

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