新型コロナ関連倒産、9月に再び加速。支援策効果が限界か

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 落ち着きを見せはじめていた新型コロナ関連倒産が9月に入り再び加速に転じているようだ。4月の緊急事態宣言発令に伴う休業要請以降、消費関連の企業を中心に大幅な売上減少に陥り、持続化給付金等の政府や自治体からの支援策で資金繰りの急場をしのぎ営業を続けてきた事業所も多い。

 緊急事態宣言は解除されたものの国民の自粛ムードは払拭されず客足は遠のいたままだ。また7月上旬からの感染者の増大は既にピークアウトしたというものの再び国民の自粛ムードを強化したといえよう。感染者増加は地域によってバラツキがあり自治体によっては特定の業種に時短要請するなど事業所にとっては厳しい状況が続いている。

 東京商工リサーチが毎営業日に「新型コロナウイルス関連破たん状況」についてレポートを公表しているが、これによれば9月17日時点で負債1000万円以上の「新型コロナ」関連の経営破たんは498件となっている。負債1000万円未満で判明した小規模倒産23件を加えると521件となっており、法的手続きを行っていない小規模の廃業を含めると判明したものの数の数倍に上ると予想される。

 月別にみると、6月に単月最多の103件が発生、その後は7月に80件、8月は67件と、いったんは減少傾向で推移してきた。しかし、9月に入り17日までに57件が発生し、このままで行くと単月100件を超える勢いで推移しており、減少傾向で落ち着きを見せていたコロナ関連破綻が再び増勢を強めているようだ。

 背景としては、政府や自治体の各種支援策などに依存し、経営を維持している企業も少なくない中で、新型コロナの感染拡大から半年を経過し、資金繰り支援の効果が薄まっている可能性も懸念される。現在のところ自粛ムードも強く、コロナ前に売上が戻る見込みがなく、新たな支援策がない場合、脱落がさらに加速する可能性もあり予断を許さない状況が続いている。

 業種別でみると、休業要請などで売上が大幅に減少し大打撃を受けた上に、自粛ムードから来店客が減少している飲食業が74件で最多となっている。次いで、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連の製造業や販売の56件、インバウンドの需要消失に加え旅行・出張の自粛が影響した宿泊業が47件で、この3業種が突出している。また飲食業の低迷が影響し飲食料品卸売業でも27件発生しており、需要低迷が他の業種へも広がり始めている模様だ。新たな支援策が必要な時期ではないか。(編集担当:久保田雄城)

東京商工リサーチが「新型コロナウイルス」関連破たん状況を調査。