1LDKのおしゃれな部屋づくり、インテリアのコツは?

1LDKは、一人暮らしの方はもちろん、同棲カップルや小さなお子さんのいる家族にも人気の高い間取りです。LDKは8畳以上の十分な広さがあり、家賃も手頃なものが多く、さまざまなライフスタイルのご家庭に向いています。

今回は、間取りタイプに合ったインテリアや家具、レイアウトアイデアなどを紹介します。1LDKをさらに心地良い空間にするために、ぜひお役立てください。

1LDKとは

「1LDK」とは部屋の間取りのことで、「リビング・ダイニング(LDK)+1居室」のことです。LDKは、公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会によって「8畳以上」が目安とされています。8畳以上であれば12畳や20畳でもLDKと呼ばれます。ちなみに、1LDKと似ている間取りに1DKがあります。こちらは「ダイニングキッチン+1居室」のことです。DKとLDKの違いは広さで、4.5畳以上ならばDK、8畳以上ならLDKとされています。

居室については形や広さに基準がなく、LDKと同等以下の広さで、寝室などに利用されることが多く見られます。ワンルームと違って、食事をしたりくつろいだりする生活スペースと、就寝スペースを分けられるため、プライバシーが守られやすいというメリットがあります。一般的にはひとり~ふたり暮らし用の間取りで、同棲や新婚世帯、小さなお子さんと暮らすご家庭などに多く利用されています。

1LDKのインテリア配置で気をつけたいこと

1LDKは寝室(またはそれ以外の居室)をしっかり区分けできるため、インテリアコーディネートの自由度が高いという特徴があります。ただその反面、適当に家具を揃えて配置してしまうと乱雑なイメージになりやすく、おしゃれな雰囲気からは遠ざかってしまうでしょう。ここでは、1LDKのインテリア配置で気をつけたいことや、覚えておきたいポイントをまとめていきます。

1LDKの部屋を選ぶときはシンプルな間取りがおすすめ

1LDKとひと口にいっても、いろいろな間取りが存在します。例えば、廊下があって水回りが集中しているタイプは生活動線が短く、使い勝手がいいのが特徴です。メゾネットタイプならば戸建てのように暮らせますが、インテリアの運び込みや、移動時は不便かもしれません。L字タイプは収納スペースがたくさん確保されているケースが多いため、荷物が多い方にはいいでしょう。ただ、まとまった空間が少なく、生活動線の確保もしにくいため、インテリア配置には気を配らなくてはいけません。

もっともシンプルでインテリアの配置をしやすいのが、LDKと居室が隣り合っている間取りです。生活動線を確保しやすいため、家具の配置変えもある程度自由にできるメリットがあります。間取りを選ぶ基準はさまざまですが、インテリア配置を考えるなら、シンプルなほうが適しているといえるでしょう。

ライフスタイルに合わせたテーマを決める

部屋のインテリア配置では、ライフスタイルに合わせたテーマを決めることが大切です。たとえば、ひとり暮らしならば自分好みのインテリアを選べるのがメリットですが、その一方で自由すぎて統一感のない雰囲気になるかもしれません。おしゃれなカフェ風、シンプルな作業部屋、アジアンテイストなど、まずは自分でテーマを決めていきましょう。

ふたり暮らし以上ならば家具のサイズが大きくなり、種類も増えます。仕事や作業に注力したいと考えているなら、シンプルなほうが使い勝手もいいでしょう。

生活動線を考えたレイアウトにする

1LDKは決して狭くはありませんが、広々と余裕のある間取りでもありません。たとえば4LDKであれば、寝室・作業部屋・子ども部屋など各部屋を独立させられます。1LDKではご自身の生活に関わるすべてをまとめなくてはいけません。

ソファからキッチンへ行くのに作業机を迂回しなければならない、食器棚からダイニングまで何往復もしなければならないといったように、生活動線が確保されていない状態だと、日々の暮らしにストレスを感じてしまうでしょう。快適な暮らしをするためにも、1LDKでは生活動線となるスペースを確保して、インテリアのレイアウトを考えていきましょう。

部屋の広さ、形に合わせたサイズの家具を選ぶ

家具は部屋の広さや間取りに合わせたサイズを選びましょう。1LDKはリビング・ダイニング部分が8畳以上と決まっていますが、上限はなく、間取りも物件によって違います。LDK部分が長方形の間取りであれば、壁に沿って配置できるように家具やそのサイズを選ぶといいでしょう。生活動線が確保しやすいほか、部屋全体をスッキリした印象にしやすくなります。

また、L字型の間取りであれば空間が狭い印象になるため、背の低い家具を置くといいでしょう。天井までのスペースが広くなり、空間の広がりを感じられます。

デザインやスタイルを統一する

1LDKは1DKよりも、食事・くつろぎ空間と寝室を分けやすく、インテリアコーディネートも自由度が高いという特徴があります。ただ、家具のテイストがバラバラだと、乱雑なイメージになることがあります。部屋全体をスッキリとしたスタイリッシュなイメージにするならば、デザインやスタイルを統一するように意識しましょう。

インテリアの中でも目を引きやすいカーテンや、ソファのカバーの色を揃えるだけでも統一感が出ます。大きな面積を取る家具の色調は、できる限り揃えたほうがいいでしょう。また、高さや素材も似たようなもので揃えると、おしゃれな雰囲気になるのでおすすめです。

1LDKで活躍するインテリア

1LDKは8畳以上でそれなりの広さがあり、住む人によって自由にアレンジできる特徴があります。とはいえ、適当にインテリアを選んでしまうと生活しにくく、居心地の悪い場所になってしまうかもしれません。こちらでは、より快適で過ごしやすい空間にするために、1LDKで活躍するインテリアを紹介していきます。

ソファ・テーブルでリラックスできるリビングに

帰宅後は、リビングで足を伸ばしてゆっくりとくつろぎたいという方も多いでしょう。そこでおすすめなのが、ローテーブルやオットマンといったインテリアです。

オットマンは、ソファや椅子とともに使用するアイテムです。オットマンを椅子の前に置けば、足を伸ばせるスペースが確保できます。ローテーブルは背の低いソファやオットマンと相性がよく、ドリンクや食べ物も取りやすいのがメリットです。また、天井とのスペースが広くなるため開放感が出て、リラックス効果も期待できます。

テレビボードや壁面収納でテレビ周りもすっきりと

テレビはサイズが大きく、部屋の中でもかなりの存在感があります。リビングの主役ともいえる存在のため、できる限り周囲はすっきりとさせたほうが、スタイリッシュな印象を与えやすいでしょう。テレビ周りをすっきりさせるには、本や雑貨を周辺に置かないことが大切です。乱雑に積まれた本や雑貨があると、散らかっているイメージを与えます。

本や雑貨をしまっておきたいときにおすすめなのが壁面収納です。部屋の壁側に邪魔にならないようなサイズ感で本棚や棚を置けば、テレビ周りが散らかることも少なくなるでしょう。また、壁面収納であれば生活動線の邪魔になりにくく、視界も遮りません。

広さに余裕があればチェストなどの収納家具も置ける

LDKは8畳以上が目安ですが、さらに広さがあるならば収納家具を置いてもいいでしょう。8畳程度だとソファやテーブル、テレビボードなど、必要なものを置くだけでいっぱいになってしまいます。チェストも置けるかもしれませんが、動線の確保が難しくなり、窮屈な雰囲気になる可能性があるでしょう。

10畳以上であれば、ちょっとした本棚やチェストを壁側に置いてもそれほど気にならなくなります。広さに余裕があれば配置してみてはいかがでしょう。

ダイニングテーブルセットで食事スペースも確保

それなりの広さが確保できるのであれば、ダイニングテーブルセットを用意してみましょう。ふたり用の小さなテーブルでも、折り畳み式で拡張できるタイプを購入すれば、来客時に活躍します。LDKがあまり広くない場合は、ソファダイニングも選択肢にいれてみましょう。

レンジ台や食器棚を置いてキッチン周りも上手に収納

LDKの中でも、とくにすっきりさせたいのがキッチン周りです。食事を作る場所は、広々と清潔なスペースを確保できるように心がけましょう。収納が足りない場合は、レンジ台や食器棚を用意。キッチンスペースにもよりますが、コンパクトにするならばレンジがおける食器棚だと便利でしょう。

また、カウンターキッチンならばマグカップツリーなどを設置してみましょう。カフェやバーのカウンターのような雰囲気を簡単に演出できます。

パソコンデスクや作業デスクを置いて集中できる空間を

パソコンデスクや作業デスクは自宅で仕事をしたい方におすすめです。空間を活かすのであれば、壁に向かって座るレイアウトがベストですが、人は背後に空間があると落ち着いて作業できないといわれています。実際にカフェなどで多くの人は壁側の席を選びます。自宅の作業用デスクも壁を背にして目線を部屋の中央に向けると、ストレスを感じにくく集中しやすくなります。LDKの広さやほかの家具とのバランス次第ですが、可能であれば試してみてはいかがでしょうか。

照明器具もテーマに合わせたチョイスを

照明は、明るさや色味によってさまざまな印象を与えます。雰囲気に統一感を出すためにも、照明器具は部屋のテーマに合わせて選んでいきましょう。

作業しやすい部屋にするならばリビング部分はシーリングランプでしっかりと明るさを確保したいところです。ダイニング部分はペンダントライトなどで温かみと陰影ある雰囲気にすると、おしゃれで落ち着いた空間の中で食事ができます。ブラウン調の落ち着いた雰囲気を目指すならば、電球色の間接照明などがおすすめです。格子柄のシェードランプならば落ち着きがありつつも、アジアンテイストの空間を演出できるでしょう。

LDKのタイプからレイアウトを考える

カウンターキッチンにダイニングテーブルを寄せて設置すれば、広い空間を確保できる

1LDKにはさまざまな間取りタイプがあります。横長や縦長、対面式のカウンターキッチンなど、物件によって間取りは異なります。インテリアコーディネートやレイアウトも、LDKの形次第で柔軟に変えていったほうがいいでしょう。こちらでは、LDKのタイプから考えるレイアウトについて紹介していきます。

カウンターキッチン

カウンターキッチンには、キッチンとそれ以外の空間を仕切る壁やカウンターなどが設けられています。カウンターキッチンがあると、スペースを有効活用しやすいのではないでしょうか。

カウンターにダイニングテーブルを寄せればリビングスペースを広く確保しやすいはずです。ソファとローテーブルのみにしてフリースペースを確保し、広々とした空間を演出するのもいいでしょう。また、カウンター下に収納スペースを作ったり、スツールやチェアを配置することで、バーカウンター風のおしゃれな空間にもできます。カウンターキッチンはLDKの中でも使いやすくアレンジしやすい間取りといえそうです。

壁付けキッチン

壁付けキッチンは、壁に沿って配置されたキッチンのことです。カウンターキッチンと違って空間の仕切りはないものの、ダイニングスペースを十分に確保しやすいというメリットがあります。また、キッチン近くにダイニングテーブルを配置できるため、料理の配膳や後片付けがしやすいというメリットもあります。

壁付けキッチンタイプであれば、長方形のダイニングテーブルを配置して、その上にペンダントライトを吊るすのもおすすめです。ペンダントライトの陰影で明るさによる仕切りができるほか、おしゃれな雰囲気を演出できます。

縦長のリビング・ダイニング

玄関側から奥に広がる縦長のLDKは、奥行きを活かして抜け感を意識すると、広々とした空間を生み出せるでしょう。奥行きを活かすためには、家具を壁と平行になるように配置します。長辺2辺に家具をつけることで空間を一直線にでき、生活動線も確保しやすいのがメリットです。

通路は最低でも60cmは確保しておきたいところです。部屋の広さに応じてそれ以上のスペースを設けられるように、工夫して壁側に家具を配置していきましょう。

横長のリビング・ダイニング

入り口から見て横に広がっているタイプが、横長リビング・ダイニングです。縦長タイプと比べてベランダの間口が広いことから、実質的な奥行きよりも開放的なイメージになりやすいでしょう。家具の配置も壁につけるだけでなく、さまざまな置き方を楽しめます。壁と直角にソファを置いて、空間を仕切るといった配置も可能です。

ただ、横長リビング・ダイニングは2辺の壁だけに家具を配置することが難しいのが特徴です。また、家具をたくさん置くと狭い印象になりやすいため注意しましょう。

L字型のリビング・ダイニング

L字型は形状としては特殊で、インテリアの配置が少々難しくなります。とくに生活動線の確保がしにくく、大型家具を置く際には注意が必要です。とはいえ、L字型は廊下など余った空間に収納スペースが設けられていることが多く、棚などを用意しなくても荷物をしまえるというメリットもあります。

また、独特な形状であるということは、それだけ個性的な雰囲気も出しやすいということでもあります。厳選したアイテムを配置し、物が少ないスタイリッシュな雰囲気を目指すのもいいでしょう。

スクエア型のリビング・ダイニング

ほぼ正方形に近いスクエア型のLDKは、最近の物件ではあまり見られません。たとえば、古いタイプのマンションで、もともと和室だったところをフローリングにした場合などは、スクエアになることがあります。

スクエア型におけるインテリア配置の考え方は、縦型と横型の中間的なイメージ。2辺の壁に家具を配置すれば奥行きが出ます。自由な配置で、家具による仕切りをつけることも可能です。また、広い収納が用意されている場合もあり、それを活用したり、DIYしたりすることで、オリジナリティあふれる空間を作るのもおすすめです。

寝室とLDKの仕切りを外せるタイプ

寝室とLDKが引き戸によって仕切られているタイプは、戸を取り外す、または開け放つことで広い空間を生み出せます。LDKを寝室とつなげると、開放感あふれるワンルームのような雰囲気になります。LDKと寝室をひとつの部屋と考えて家具を揃えていくと統一感が増すでしょう。狭い空間に息苦しさを感じているのであれば、仕切りを外したレイアウトにしてみてはいかがでしょうか。

寝室のインテリアコーディネート

寝室は間接照明を使って、眠りやすくおしゃれな雰囲気に仕上げたい

寝室はリビングや食事スペースなどとは雰囲気を変えるのがおすすめです。変化をつけて、独立した空間になるよう意識してみましょう。こちらでは、1LDKにおけるベッドルームのインテリアコーディネートのポイントを紹介していきます。

ベッドのみ

1LDKなら、生活に必要な家具をLDKにまとめ、寝室中央にベッドのみを置くといった贅沢な使い方もできます。ベッドのみを置く場合は、照明も寝るためだけのものに特化できます。間接照明なら雰囲気がおしゃれなのはもちろん、薄暗い明かりで寝付きもよくなるためおすすめです。

ベッドと収納家具

一般的に、LDKは生活空間であるとともにお客様を招くスペースでもあります。衣類や下着などの生活感あふれるアイテムは、寝室に隠しておきたいという方も多いでしょう。寝室はLDKとは異なり、住む方のプライベート空間です。衣類収納棚を配置してすっきり収納しましょう。

ベッドとデスク

LDKにはデスクを置かず、寝室に作業スペースを確保したい、という方も少なくありません。寝室のスペースにもよりますが、シングルベッドと小さめのデスクであれば仕事場も確保できるでしょう。寝室の形状によっては、壁側にベッドを配置することでデスクスペースを捻出できるかもしれません。仕事用・作業用としてはもちろん、化粧スペースとしても便利に使えます。

寝室を書斎にしてベッドはLDKに配置

寝室部分はLDKと比べて狭いことが多く、落ち着き集中しやすい空間と感じる場合もあります。思い切って寝室を書斎として活用し、ベッドはLDKに配置してみるのもひとつのテクニックです。

寝室部分は狭いながらも空調が効きやすいサイズ感で、作業部屋としての使い勝手がいいケースも多く見られます。デスクやチェアを置くと、快適な書斎として活躍するかもしれません。LDKの壁側にベッドを置いて、背の低いソファやローテーブルなどでインテリアを揃えると、天井が広く開放的な空間を生み出せます。

【コーディネート実例】真似したいおしゃれな1LDK

ここからは、真似してみたいおしゃれな1LDKのコーディネート実例を紹介していきます。

大きなL字型ソファが印象的な広めの1LDK

jk___decorさんのインスタグラムより

存在感あるL字型ソファが印象的な1LDKです。もともと3LDKだった間取りの壁を取り壊し、現在の広々としたLDKを作ったのだそうです。広々とした空間だからこそ活きるL字型ソファは、適度な仕切りの役割も果たしています。ソファの明るいグレーや、フローリングとテーブルの木目素材は、ナチュラルな統一感があります。明るく清潔感ある雰囲気が魅力です。広い窓からの採光もあり、開放感のある雰囲気が味わえるでしょう。

白で統一された部屋はシンプルで清潔感が漂う

____rieeさんのインスタグラムより

壁やフローリングの白さを活かし、ソファやローテーブル、ダイニングセット、テレビボードなど、すべての家具をホワイトでトータルコーディネートしています。テレビボードの花瓶やルームフレグランス、テーブルのハート型の鏡などの小物も部屋の雰囲気にマッチしています。シンプルながら、可愛らしさも忘れない素敵な空間です。

スペース確保されたモノトーンコーデがホテル風

mitachon06さんのインスタグラムより

LDK自体はそれほど広くないものの、必要な家具以外は置かないことで、空間にゆとりを持たせています。ベッドルームの仕切りを開放しているのもポイントです。全体的にモノトーン調で統一されており、ホテルライクな清潔感がある素敵な部屋です。

縦長のリビング・ダイニングを上手く使ったレイアウト

__rioponさんのインスタグラムより

テレビボードや本棚を壁側に、その対面にソファを配置することで、リビングスペースを確保しています。ダイニングテーブルも長方形の細長いタイプで、縦長の間取りにぴったりです。コンパクトなレイアウトで全体的に奥行きができているため、実際の広さ以上に開放的な空間となっているのが特徴といえるでしょう。

ソファやラグを置かないリビング

小さい赤ちゃんがいる家庭の場合、リビングにテーブルを置かないという選択をしているかもしれません。ソファや収納を壁際に寄せることによって、部屋の真ん中に程よいスペースが生まれます。空間に余裕ができて、インテリアが際立つようになるでしょう。

◆こちらもおすすめ◆

✓ひとり暮らしの1Kインテリア術。おしゃれ部屋にコーディネートするコツとは?

✓ソファなしリビングのメリット――おすすめのおしゃれなインテリア実例を紹介

✓【リビングダイニングの照明】ふたつ以上の器具の組み合わせ、人気のシーリングライトの選び方。実例まで解説

1LDKのおしゃれな部屋づくり、インテリアのコツは?
LogRenove(ログリノベ)

© 株式会社プロポライフグループ