離れていても心は一つ─。新型コロナウイルスの収束や東日本大震災の被災地復興を願い、神奈川・鎌倉の鶴岡八幡宮と奈良の東大寺が29日夜、「合同の祈り」を行った。コロナ禍でオンライン開催し、交互に祝詞や読経を響かせ、参列者は宗教や距離を超えて心を一つに祈った。
合同の祈りは、同八幡宮と同寺が2011年3月の東日本大震災以降、毎年続け、3年前からは被災地でも開催してきた。今年は、震災犠牲者の慰霊や復興祈願に加え、コロナ禍の収束も祈念。その様子を動画中継サイト「ニコニコ動画」で生配信し、約1万2千人が視聴した。
同八幡宮の吉田茂穂宮司は「離れていても映像を通じてつながれた。これからも祈り続けていく」、同寺の狹川普文別当は「大変な思いをしている世界中の人たちに心を寄せたい」と語った。