間借り営業って知ってる?飲食店「おしどり・いとドリ・ヨルドリ」

いま、飲食店の営業時間外に別の飲食店が店舗を間借りして営業するスタイルが注目を浴びています。
札幌市内でも、夜間営業の飲食店で昼間だけ営業したり、本来のお店の定休日だけ間借りしたりと、いろいろなスタイルの間借り営業のお店が増加♪
今回ご紹介するのは、ひとつのお店で3つのスタイルを楽しめる、すすきので間借り営業を行っている飲食店です。

寿司屋から居酒屋へチェンジ!名物料理はワインにあうモツ煮込み

札幌・中央区すすきのにある寿司店「おしどり」。小林裕二さんが営む16席の小さなお店で、午後6時に開店します。

「おしどり」の営業が終わったあとの午後10時。店の名前が「おしどり」から「いとドリ」に変わりました。

明るい照明の寿司店から、落ち着いた雰囲気の居酒屋へ。
厨房に立つのも、伊藤浩昭さんに変わりました。週末を中心に、寿司店の営業終了後間借りしているのです。

伊藤さんが提供しているのは、ワインにも合う「もつ煮込み」。
寿司とは随分違ったメニューですが、「コクがあっておいしい。お酒にもご飯にも合う」と、評判ですよ♡

コロナ禍だからこそ協力を!双方が「Win&Win」の関係になる大きなメリット

伊藤さんが間借りを始めたのは8月。
これまでは自分の店を出そうと準備を進めていたけれど、新型コロナウイルスの影響で開業がままならなくなり、見通しが立たない中どうしようかと思っていたそうです。
そんな時、(おしどりの)小林さんが「間貸しをするから自分のやりたいことやってみないか」と、声をかけてくれたんですって!

新型コロナウイルス関連の倒産で、飲食店が最も大きな影響を受けているといいます。
北海道は25件と東京・大阪に次ぐ3番目の多さなので、このような厳しい環境の中での新規出店は、当然リスクが高いということは明確で…。

間借り営業をすることの利点は、初期投資・家賃・光熱費・人件費などの経費を低く抑えられること。
間借りで可能性を模索し、負担を少なくして展開を検討できるメリットがあるといいます。

また、他業種や違う価格帯の店と組むことによって、今まで既存店に来ていた客とまた違った客が来るようになり、相乗効果で売り上げが上昇☆
利点があるのは借りる側だけでなく、貸す側にも大きなメリットがあるんです。

残ったネタを利用してイタリア料理に♪フードロス対策にもなる間借り営業

「いとドリ」の他にも、「おしどり」に間借りしている店があります。
「ヨルドリ」というイタリア料理の店で、寿司店で出る魚の切れ端などを洋風にアレンジして提供しているんですよ★

間借り営業が、食材の無駄をなくすことにも繋がっているなんて驚きですね♪
アフターコロナを見据え、店舗を有効活用する間借りスタイルが今後も広がっていきそうです。

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