トムトム、マセラティ新型モデルに車載統合型ソリューションを提供

位置情報のテクノロジー企業であるオランダのTomTom(以下、トムトム)は、高級スポーツカーメーカーのマセラティに向けて、新たに車載インフォテインメントシステム用の地図、ナビゲーションソフトウェアならびにコネクテッドサービスを提供することを9月22日に発表した。

トムトムのIQマップ、トラフィック情報、コネクテッドナビゲーションサービス、目的地予測機能、トムトム・プレミアム・ユーザーインターフェースを含んだ統合型ソリューションは、今後販売するマセラティ新型モデルに搭載される予定だ。トムトムのソリューションを搭載した各モデル(ギブリ、レヴァンテ、クアトロポルテ)は2020年10月に提供開始となり、先般発表されたスーパーカーMC20を含む他のモデルは2021年に提供開始予定とのこと。

MIA向けの車載インフォテインメントシステムには、トムトムのトラフィック情報やコネクテッドナビゲーションサービスの全機能が搭載されている。これには、マセラティの電動化戦略であるFolgoreの一環として、2021年実装予定のEV充電スタンドの位置情報およびその空き状況などを提供するTomTom EVサービスが含まれている。

今回、マセラティの車両に搭載されたダイナミックレンジマッピングは、地図上に走行可能距離を表示することで、車両の航続距離を可視化できる。例えば、車のバッテリーや燃料不足により当初選択した目的地に到着できない場合は、システムの画面上に警告を表示し、充電スタンドやガソリンスタンドに向かうようにドライバーを促す。さらに、範囲内にある利用可能なスタンドの価格比較情報を提供することが可能だ。

また、目的地予測機能は、ドライバーが頻繁に向かう行先への案内を促すタイミングをシステムが自動的に学習することができる新機能となっている。

トムトムの統合型ソリューションは、センターコンソールとクラスタースクリーンの両方に表示が可能で、ドライバーの好みに合わせてカスタマイズ可能なプレミアム・トムトム・ユーザーインターフェースを採用している。この包括的なデザインにより、MIAシステムは、移動中の車線やターン・バイ・ターン・ガイダンスを提供するほか、スピードカメラで取得した情報、トラフィック情報、ハザード警告を車両のクラスタースクリーンに表示することができる。この機能は、ドライバーの横方向への頭の動きを減らすことができ、集中してスムーズで安全な運転ができるようになる。

トムトム自動車部門マネージングディレクターのアントワン・ソシエ氏、マセラティのe-Mobility and Connectivity の責任者であるテオ-ハン・ヤンセン氏のコメントは、以下の通り。

アントワン・ソシエ氏(TomTom):「マセラティの高級スポーツカーにトムトムのプレミアムナビゲーションが採用れたことを嬉しく思います。マセラティのドライバーは、スムーズな接続性と自動地図更新により、乗車してすぐに出発することができます。」

テオ-ハン・ヤンセン氏(マセラティ):「マセラティのドライバーには、車に乗ったら、運転そのものに集中してもらいたいと考えています。音声コントロールを搭載したトムトムの新しいナビゲーションソリューションは、シームレスで安全な運転体験を可能にします。」

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