政府国会答弁に反し任命拒否 総理の違法行為

 小西洋之参院議員は菅義偉総理が日本学術会議推薦の会員任命を6人に対して拒否した行為について1983年の政府答弁を示したうえで「任命拒否が違法である」ことを指摘した。

 政府は「実質的に総理の任命で会員の任命を左右するということは考えておりません」と答弁していたほか、「任命制を実質的なものだというふうには私ども(政府)理解しておりません」と答弁していた。

 また日本学術会議法の条文解釈に関しても「推薦のとおりに、内閣総理大臣が形式的な発令(任命)行為を行うというふうに私ども(政府)は条文を解釈している」と答弁しており、「内閣法制局の審査で十分に詰めた」とも答弁していることを小西議員は1983年5月12日の参議院文教委員会会議録から証拠として示し、ツイッターにも添付した。

 ネット上では「立法趣旨は解釈の根幹中の根幹だと思っています。国権の最高機関が審議した立法趣旨を無視して行政府がなしくずしで恣意的な法運用をすることは、民主主義を信じる一国民として非常に悲しくやるせないです」との声や「臨時国会で聞いていただきたいと思います」と総理対応を質すよう求める声が相次いでいる。(編集担当:森高龍二)

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