【MLB】今オフFAの田中将大は「価値に見合った投手」 辛口NY紙が7年185.5億円の大型契約を評価

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

球団黄金期を支えた2投手を引き合いに称賛、指揮官は残留熱望

今季終了後にフリーエージェント(FA)となるヤンキース田中将大投手には、早くからチーム内や地元メディアから残留を望む声が上がっている。昨季までプレーオフで圧巻投球を見せていた右腕は、9月30日(日本時間1日)にインディアンスとのワイルドカードシリーズ第2戦で先発。降雨という悪条件の中、4回6失点と苦戦したが、チーム一丸の勝利で地区シリーズ進出を決めた。

田中は自身に勝ち星こそつかなかったが、これで自身がプレーオフで先発した9試合でチームは6勝3敗の成績。勝ち運に恵まれている右腕がヤンキースで過ごした7シーズンを振り返り、改めて賛辞を送っているのが、辛口で知られる地元紙「ニューヨーク・ポスト」電子版だ。

記事では、ポスティングシステムを利用して移籍してきた田中に対し、ヤンキースは総額1億7500万ドル(約185億5000万円)を費やしたことを紹介。移籍1年目には「新人王、あるいはサイ・ヤング賞に向かって突き進む」先発1番手にふさわしい快投を続けていたが、右肘を故障した後は「先発1番手に戻ることは2度となかった」としている。

ブーン監督も田中の残留を熱望「彼の監督になれて、とても嬉しいよ」

だが、周囲から右肘の状態を疑問視する声が上がる中でも、2年目は12勝をマーク。昨季まで6年連続2桁勝利を飾り、信頼を勝ち取った。記事では、故障後に田中がモデルチェンジをしたと指摘。先発2番手、3番手ながら「アンディ・ペティットの信頼性とオーランド・ヘルナンデスが大舞台で見せる頑丈さを持ち合わせる」と、ヤンキース黄金時代を支えた偉大な2投手を引き合いに称賛。「彼はとても価値に見合った選手だ」と最大級の評価を与えた。

アーロン・ブーン監督は田中について「他の選手にとって素晴らしいお手本だ」と高く評価する。「自身の技術に対して本当に献身的に取り組む。あるべき姿を目指し、どれだけ正確に調整を進めるのか見るのはとても楽しい。マサのことを知れば、彼がチームメートから完全に愛されていることが分かるだろう。彼は本当に優れたユーモアの持ち主だ。彼と知り合い、彼の監督になれて、とても嬉しいよ」と話し、強く残留を望んだという。

ヤンキースに残るのか、他球団に移籍するのか。今オフ田中が下す決断に、大きな注目が集まる。(Full-Count編集部)

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