青空の下や街角で黙とう 11時2分を集めた写真展

8月9日午前11時2分に撮影された写真が並ぶ会場=長崎市、ナガサキピースミュージアム

 長崎原爆がさく裂した8月9日午前11時2分に、国内や世界各地で撮影された写真168枚を紹介する「忘れないプロジェクト写真展」が6日、長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで始まった。澄み切った青空や街角で黙とうをする人々の姿などを通して、平和の大切さを訴えかけている。11月1日まで。
 被爆者でアマチュアカメラマンの小川忠義さん(76)=長崎市江平1丁目=が、長崎原爆の日を風化させないよう2009年から毎年開いている。写真は会員制交流サイト(SNS)などを通して全世界から募集。オーストラリアやスコットランドなど海外4カ国から計24点の応募があった。
 応募作品をすべて展示しており、11時2分を指す時計や青々と茂る田んぼの写真などが並ぶ。男の子2人が黙とうする写真には「子どもたちの未来がずっと平和でありますように」と撮影者のメッセージも添えている。
 友人と会場を訪れた瓊浦高1年の野口煌平さん(15)は、新大工商店街(新大工町)で黙とうする20代男性の写真を寄せた。「若者に平和の意思が受け継がれている様子を撮った。自分も次の世代に(意思を)伝えていきたい」と語った。

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