WEC世界耐久選手権は10月6日、2019/20シーズンの最終戦となる第8戦バーレーン8時間レース(11月14日決勝)の暫定エントリーリストを公開した。4クラス合計で25台となるリストは、2019/20シーズンにおける最小台数となっている。
新型コロナウイルスのパンデミックを受け、ル・マン24時間レースを第7戦として9月に開催するなど、大きなカレンダー変更を強いられたWECの2019/20シーズン。2019年12月の第4戦に続いて今季2度目の開催となるバーレーンでの第8戦で、約15カ月に及ぶ長いシーズンは終わることになる。なお、6時間を超えるレースとなるバーレーンでは、通常×1.5倍のポイントが付与される。
そんななか発表された暫定エントリーリストでは、第6戦スパ、あるいは第7戦ル・マンにおけるWECシーズンエントリーから数台のマシンが出走を取りやめたことにより、4クラス合計で25台とやや寂しいエントリー状況が明らかになった。
LMP1クラスはレベリオン・レーシングの活動終了、ならびにチームLNTとバイコレスの不出場により、トヨタ2台のみで争われることになった。ル・マン24時間レースで優勝を飾った8号車(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー)が7点差でポイントランキングをリードするLMPドライバーズ選手権は、バーレーンで決する。
今回の優勝ポイントは38点、2位は27点、予選PPは1点なので、追いかけるトヨタ7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)も自力でのタイトル獲得は可能な状況だ。
また、これは現行LMP1ハイブリッド規定による最後のレースとなり(ノンハイブリッドマシンは2021年シーズンに限り参戦が認められる方向)、トヨタのTS050ハイブリッドにとっては『ラストラン』の舞台となる。
LMP2クラスでは、これまでフルシーズンエントリーしてきたハイクラス・レーシングの33号車オレカ07が、エントリーリストに記載されていない。これによりル・マンで好走を見せたTGR WECチャレンジドライバーの山下健太はバーレーンには出場せず、全日本スーパーフォミュラ選手権に集中するものと思われる。
■コッツォリーノがチームを変えて出場&エントリーリスト
LMGTEアマクラスでは、第6戦スパを欠場し、第7戦ル・マンでは参戦枠をCARGUY RACINGに譲る形となった石川資章率いるMRレーシング70号車が、バーレーンも欠場することとなった。
ただし、今季MRレーシングで戦い、ル・マンではCARGUYの一員としてエントリーしたケイ・コッツォリーノが、同じフェラーリ陣営でイギリス籍のレッド・リバー・スポーツから、62号車フェラーリ488 GTE Evoを駆って出場する。
トヨタ2台のドライバーズタイトル争いに加え、LMGTEプロのドライバーズ選手権争い、ならびにLMGTEアマクラスのチーム&ドライバートロフィー争いが決着を迎えるバーレーン決戦。走行開始は11月12日木曜日、決勝は14日の現地時間14時(日本時間20時)にスタートする。
■2019/2020年WEC第8戦バーレーン8時間レース 暫定エントリーリスト(10月6日版)
No. Class Team Machine Driver Tyre
7
LMP1
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタTS050ハイブリッド
M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
8
LMP1
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタTS050ハイブリッド
S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー
MI
22
LMP2
ユナイテッド・オートスポーツ
オレカ07・ギブソン
P.ハンソン
F.アルバカーキ
P.ディ・レスタ
MI
29
LMP2
レーシングチーム・ネーデルランド
オレカ07・ギブソン
F.バン・イアード
G.バン・デル・ガルデ
N.デ・フリース
MI
36
LMP2
シグナテック・アルピーヌ・エルフ
アルピーヌA470・ギブソン
T.ローラン
A.ネグラオ
P.ラゲ
MI
37
LMP2
ジャッキー・チェン・DCレーシング
オレカ07・ギブソン
H-P.タン
G.オーブリ
W.スティーブンス
GY
38
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン
GY
42
LMP2
クール・レーシング
オレカ07・ギブソン
N.ラピエール
A.ボルガ
A.コニー
MI
47
LMP2
チェティラー・レーシング
ダラーラP217・ギブソン
R.ラコルテ
A.ベリッチ
G.セルナジョット
MI
51
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
J.カラド
A.ピエール・グイディ
MI
71
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
D.リゴン
M.モリーナ
MI
91
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR
G.ブルーニ
R.リエツ
MI
92
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR
M.クリステンセン
K.エストーレ
MI
95
LMGTE Pro
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
M.ソーレンセン
N.ティーム
MI
97
LMGTE Pro
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
A.リン
M.マルタン
MI
54
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ
MI
56
LMGTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR
E.ペルフェッティ
L.テン・フォーデ
M.カイロリ
MI
57
LMGTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR
B.キーティング
F.フラガ
J.ブリークモレン
MI
62
LMGTE Am
レッドリバー・スポーツ
フェラーリ488 GTE Evo
B.グリムス
K.コッツォリーノ
C.ノーブル
MI
77
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR
C.リード
R.ペーラ
M.キャンベル
MI
83
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
F.ペロード
E.コラール
N.ニールセン
MI
86
LMGTE Am
ガルフ・レーシング
ポルシェ911 RSR
M.ウェインライト
A.ワトソン
B.バーカー
MI
88
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR
TBA
TBA
TBA
MI
90
LMGTE Am
TFスポーツ
アストンマーティン・
バンテージAMR
S.ヨルック
C.イーストウッド
J.アダム
MI
98
LMGTE Am
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
A.ファーフス
R.ガン
MI