福江島に迷鳥「アサクラサンショウクイ」 五島の吉田さん 長崎県内で初の撮影

木の枝に止まったアサクラサンショウクイ=五島市内(吉田竜成さん撮影)

 長崎県五島市の福江島に、国内で見つかるのは極めてまれな迷鳥「アサクラサンショウクイ」が飛来し、市内の会社員、吉田竜成さん(32)が撮影に成功した。同市の鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンターによると、県内で撮影されたのは初めて。
 サンショウクイ科で体長は23センチほど。東南アジアや中国南東部などの熱帯、亜熱帯に生息している。日本では南西諸島などでまれに見つかることがある。体は灰色で羽が黒っぽく、尾羽には黒と白の模様がある。今回撮影された鳥の雌雄は不明。
 吉田さんは9月17日、同市玉之浦町の大瀬山で、渡り鳥のハチクマを観察していた際、見慣れない鳥を発見し撮影。近くでハチクマ観察をしていた同センター職員の出口敏也さん(56)に写真を見せたところ、アサクラサンショウクイと判明した。
 吉田さんは「落ち着いた様子で、木の枝や電線に止まっていた。初めは何の鳥か分からなかったが、県内初の撮影と聞きうれしい」と喜んだ。

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