Tリーグと実業団、初の練習試合 T.T彩たま・坂本監督「僕たちは卓球仲間」

<卓球 T.T彩たま岡山リベッツ vs リコー 練習試合>

卓球Tリーグ男子・T.T彩たまは7日、日本卓球リーグ所属の実業団・リコーと練習試合を行い、マッチカウント3-1でT.T彩たまが勝利した。久々の実戦を終え、T.T彩たまの坂本竜介監督が、今回の練習試合の意義を語った。

本番同様の緊張感を重視

坂本監督は今回の練習試合について「ファンだけでなく選手も試合を求めていて、今回リコーさんと何かできないかということから始まった」と経緯を明かした。

試合をやるにあたりこだわったのは、本番同様の緊張感だ。

「ただ試合をやるだけだと選手達が本番の試合感を味わえないので、ライブ配信を入れようとなった。うちは練習場を持っている強みを生かして、より試合に近い感じでしっかりコートを作ってベンチも入れた。自分が思ったより緊張感があって、今日は勝ち負け云々というよりも、試合をやれたというのがみんなにとってよかったと思う」と満足げに振り返った。

写真:ライブ配信でオーダーを発表するパフォーマンスも/撮影:ラリーズ編集部

「それにライブ配信は、ファンの方やスポンサーの方も絶対喜んでくれるので。自分たちはスポンサーさんのご支援があってプレーできているので、いろんなところに露出する機会を作っていかないとという運営面も重要だった。試合運営がサードシーズンからチーム側に回ったので、試合会場の運営練習という側面もあった。そういう意味ではみんなテストマッチで、良いも悪いも経験できたことが良かった」と選手のプレー面以外での手応えもあったようだ。

写真:スポンサーの旗も立て、本番仕様のコート作りで行われた/撮影:ラリーズ編集部

卓球界を良くしていくために

リコーとは、10月5,6日と合同練習を行い、7日も練習試合前には1時間半合同練習を実施した。

写真:リコーチームにとっても久々の実戦となった/撮影:ラリーズ編集部

「昨日一昨日、今日も試合前練習してるからあくまで(試合は)練習の一環という形。(最後に)お互いベンチ作って試合形式でやりましょう、と。日本リーグ、Tリーグと(リーグが違うことは)関係なく、僕たちは卓球仲間。卓球界を良くしていくためにみんなでいっしょにやろうというだけ。公式戦さながら(の緊張感)でできるのであれば、今後もいろんなチームとやっていきたい」と今後もリーグの垣根を超えた取り組みを行っていくことを示唆した。

また、T.T彩たまは神巧也松平健太、英田理志の3選手に加え、岡山リベッツ主将の上田仁を助っ人に加えて、今回の練習試合を戦った。

写真:ゲーム間は上田仁にアドバイスを送った坂本監督/撮影:ラリーズ編集部

11月開幕のサードシーズンでは敵となる上田とともに戦ったことに関しては「話題がない世の中、オフシーズンだからこそTリーグチームコラボしたら面白いんじゃないかと。全員仲間だと思っているので、全員がよくなるためにやっていけばいいし、結局一緒にやろうが強い選手が最後勝つという考えなので」と語った。

「有観客はありがたい」

11月開幕のTリーグサードシーズンは、年内は無観客だが、年明けからは有観客になる方針が先日のTリーグ理事会で確認された。

「お客さんが入ると決まったことは間違いなく嬉しいです。興行なのでファンの人、スポンサーさんに喜んでもらってなんぼの世界。お客さんと一緒に喜びを分かち合うのはスポーツの醍醐味。有観客はありがたいと思ってます」と喜びを述べた。

写真:坂本竜介監督/撮影:ラリーズ編集部

「コロナだから何もできませんは今後言い訳にしかならない。自分の中では、『コロナで試合がなかったから練習できてよかった。強くなれてよかった』と選手たちには伝えられた。それを試合の結果にどうつなげていくかが重要」。昨季は悔しい3位に終わったT.T彩たまだが、サードシーズンでの巻き返しを誓った。

文:ラリーズ編集部

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