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長崎原爆によって瀕死(ひんし)の被爆者が救護列車で長崎県大村市松原地区に運ばれ、治療を受けた事実を広める活動に取り組む、「松原の救護列車を伝える会」(田口哲也会長)はこのほど、長崎市平野町の長崎原爆資料館で、救護に従事した男性の体験を朗読劇で披露した。
劇は、1945年に大村市松原の小学校で衛生兵として被爆者の救護に当たった福地勝美さん=2013年に死去=の体験談。13年に同会メンバーが証言を聞き取り、15年に完成した。
当時20歳だった福地さんは運び込まれた約80人を救護。「きつかね、痛かね」と声を掛けながら看護した体験を、当時の惨状を再現した絵や原爆投下時の爆発音などで表現した。
観劇した被爆者の築城昭平さん(93)は「松原の救援活動を初めて知り、驚いた。(朗読劇で)広く伝えようとする活動に感激した」と笑顔で語った。
被爆の実相を伝える市民ボランティア「平和案内人」の全体会の一環で実施。約70人の平和案内人らが参加した。