【新型コロナ】箱根大名行列、規模縮小し開催へ 14人で演技奉納

箱根大名行列(昨年の様子)

 新型コロナウイルスの影響で中止が決定している「箱根大名行列」を巡り、箱根湯本観光協会は9日、箱根神社での祈願を中心にした代替イベントを11月3日に開催する、と発表した。従来より規模を大幅に縮小し、集客も行わない。

 1935年に始まった大名行列は今年で67回目を迎える予定だったが、7月に中止を決定。今回、感染予防策を講じた上で箱根の安寧や疫病退散を願う「奉納・箱根大名行列」と題して開催することにした。

 これまで400人規模の行列が町内を練り歩いていたが、代替イベントでの行列は14人に限定。「毛槍(けやり)」や「挟み箱」などの役職に扮(ふん)した箱根大名行列保存会の会員らが、箱根神社で演技を奉納し、その後、町内各所で短時間の演技を行う。密集を避けるため、スケジュールや場所は事前に公表しない。

 また、「中奉行」や芸者衆役の計6人が箱根登山鉄道などでマスクの配布や、旅行者向けの感染防止のため留意点を示した「新しい旅のエチケット」について啓発活動を行う。

 同協会の西島庸吉会長は「コロナ禍からの箱根全体の回復を願うとともに、伝統のたすきをつないでいきたい」と話している。

 問い合わせは同協会電話0460(85)7751。

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