西田敏行、ジョークもダジャレも受け止めてくれる菊池桃子と共に迎える「人生の楽園」放送20年

テレビ朝日系の「人生の楽園」(土曜午後6:00)が、2000年10月の放送開始から20年、10月10日で放送1000回を迎える。

「今週は何かいいことありましたか。私ね、思うんですよ。人生には楽園が必要だってね」という西田敏行のおなじみのナレーションで始まる本番組は、西田と菊池桃子が“楽園の案内人”として、自分にとっての“人生の楽園”を見つけ憧れの田舎へIターンした人や、故郷へUターンし、第二の人生をおくる人々の日常を紹介し続けてきた。

03年からいかりや長介さんのナレーションを引き継いで、現在までナレーションを務める西田は「実感はあまりないですね」と言いつつも、「作り手の熱意が20年という時間を作ってくれたんじゃないかと思いますね」と語る。そんな西田のジョークもダジャレも、09年から加わった菊池が受け止め、息もぴったりな2人の掛け合いは、番組の魅力の一つとなっている。

実は2人は連絡先を交換し、自粛期間中も西田が菊池に面白い動画や画像を送るなどのやりとりをしていたという。菊池も「西田さんの温かさと包容力を再確認しました」と明かし、2人が支え合ってこそ生まれるナレーションであることをあらためてうかがわせた。

その記念すべき第1000回では、千葉県富里市を舞台に、定年退職後に亡き妻との思い出をつなぐ、手打ちそば店と太巻き祭り寿司の体験教室をオープンした男性の暮らしを伝える。

20年を振り返って、西田は「この番組に携わらせていただいて一番感じるのは、やっぱりいい人たちがいっぱいいるんだなっていうことです。意を強くしているというか、頼もしいなと思いますね。まだまだ老いても、一生懸命頑張れば幸せがいっぱいあるんだぞっていうことを世に喧伝(けんでん)している番組かなと思っているんです」と分析。

続けて「僕は団塊の世代で、同郷の仲間たちもなんとなく第二の人生、これからどうしようかなっていう人がいっぱいいるわけですよね。そういう団塊の世代の人がチャンネル合わせて、登場人物のようにできなくても、何かそこに託してみたり、あるいは思いをはせてみたりなんかすることができる。唯一のストレス発散の番組だというふうに、わが同級生たちは言ってくれて、必ず見てくれています」と番組の意義に触れた。

そして「『人生の楽園』では特別なことをやるわけでもないですが、本当に自然に真面目に人生を送っておられる方の横にちょっと並んで歩いて取材させていただいて、そして気持ち肩を組みながら、応援してますっていう姿勢を、今後もずっと持ち続きたいなと思っています。私も出身の福島へのUターンしたいという思いはありますが、たぶん家内に『私は何のために若い時に東京に出てきたと思っているんだ』というふうに論破されますね」と笑顔で明かした。

一方の菊池は「私は途中参加ですけれども、こんなに長くやらせていただけると思っていなかったので、皆さんと一緒にすごくうれしい気持ちを共有してます。ナレーションは私1人で完結するものではなくて、西田さんといつも一緒にしゃべっているので、私自信に少々不安なところがあっても、あとはドンと西田さんにお任せしようといつも心に留めています。西田さんにはいつもすごく温かい言葉をいただくんです。技量は及びませんが、これからも必死についていこうと思っています」と西田に対する信頼の気持ちを言葉にした。

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