PAC3、石垣に配備 北朝鮮「ミサイル」に対処

 【先島】北朝鮮「ミサイル」問題を受け、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)2基が6日夕、民間地である石垣市南ぬ浜町の新港地区に配備された。市民からは「自衛隊配備に向けた地ならしだ」「北朝鮮の動きが心配なので守ってほしい」など賛否の声が上がった。 北朝鮮が発射通告期間について7~14日に前倒しすると関係機関に通報してきた中、現場ではPAC3の発射機を動かす様子が確認された。

 この日は午前からトラックが次々と現場に入り、PAC3配置に向けた準備を進めていた。PAC3を載せた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」は午後4時ごろ石垣港に入港し、5時25分ごろから移動を始めた。市役所前通りなど交通量が多い市街地を通り、6時までには新港地区に到着した。

 石垣島への自衛隊配備に反対する八重山大地(やいまうふづぃー)会の川上博久発起人は「3回目の配備。市民には驚きが少なくなっているように感じる。まさに自衛隊配備の地ならしだ」と批判した。

 市街地を通るPAC3を見るため沿道に出てきた男性(40)は「ミサイル発射が現実にある以上心配。何かあったら守ってほしい」と配備を評価する一方で「ただ物騒で子どもたちには見てほしくない」と話した。

 宮古島市のトゥリバー地区でも、自衛隊員らが整地をするなどPAC3搬入に備える様子が見られた。

 県庁には6日夕、報道で発射通告期間の前倒しを知った職員が駆け付け、県内41市町村の担当者に連絡した。県は期間中、夜間も職員2人を配置し、24時間態勢で警戒に当たる。

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