DTM第7戦ゾルダー:ラストがレース1をポール・トゥ・ウインで完勝

 ベルギーのゾルダー・サーキットで開催されたDTMドイツ・ツーリングカー選手権第7戦。10日に行われたレース1は、レネ・ラスト(アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)がライバルを抑え、ポール・トゥ・ウインで今季3勝目を挙げた。

 残り3ラウンドとなった2020年のDTM。チャンピオン争いでアウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツラインのニコ・ミュラーとロビン・フラインス、そしてニコ・ミュラーの三つ巴の戦いとなっている。

 予選では、ラストが4度目のポールポジションを獲得。2番手にBMWチームRMGのティモ・グロックが入り、フラインスは3番手。ミュラーは7番グリッドに。

第7戦ゾルダー・レース1スタート

 濡れている路面がわずかにみられるもドライコンディションで55分+1周のレースがスタート。ラストがホールショットを決め、グロックを交わしフラインスが2番手を奪う。

 2周目、スタートで4番手に後退したグロックが、3番手のマイク・ロッケンフェラー(アウディ・スポーツ・チーム・フェニックス)をオーバーテイク。

 ミュラーは10周を終えてピットイン。早めのタイヤ交換作戦でポジションアップを狙う。

 2番手のフラインスは17周を走行しピットへ。コースへ戻ると、先にタイヤ交換を終えていたグロックが後ろに迫り、すぐに交わされてしまう。さらにミュラーがフラインスに襲いかかるが、フラインスはポジションを死守する。

 トップを快走していたラストは18周を終え、最後にピットイン。2番手のグロックとの差も十分でトップをキープした。

 ラストを追いたいフラインスは、24周目の1コーナーでグロックのインを差し2番手に浮上。しかし、ラストはペースを上げ、フラインスとの差をさらに広げていく。

 残り12分、ようやくグロックを捉えたミュラーは、最終のシケインでオーバーテイクし3番手を奪う。

 ラストはペースを落とさず18秒の差をつけてチェッカーフラッグ。ラウジッツリンクでの第3戦レース1以来となる久々の勝利を飾った。

 2位にフラインス、3位にミュラーが入り、今シーズンのDTMをけん引する3人が表彰台となった。

「素晴らしいカムバックとなったね。レース全体でとてもいいペースで入ることができた。チャンピオンシップを勝ちたいときに必要なことだよ。残り5レースも、これが続くことを願っているよ」

「バックミラーで敵を見ずにドライブする時は、多くのことを考えてしまう。頭をスッキリさせ、集中力を保つことが重要なんだ。間違いはすぐに起きるからね。大きなギャップでリードする時は、常に限界で走ることは困難だけど、今日は、すべてが完璧に進んだよ」とラストは喜んだ。

チャンピオンを争う3人がそろって表彰台に

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