秘境駅銀座です【50代から始めた鉄道趣味】421

※2015年8月撮影

トップ画像は、急に雨の落ちてきた天竜川。「信濃恋し」と言われる天竜川が蛇行する辺りだと思います。

秘境駅で有名な田本駅。県道1号線まで人がやっと歩ける様な山道を20分ほど登らなければなりません。国勢調査の2010年データでは、駅を中心にした半径500mの円内の住民は、15世帯 38人です。1935年(昭和10年)停留場として開業。飯田線として国有化され駅に昇格しました。

※2015年8月撮影

田本駅はホームがカーブしているので上手くフレームに収まりません。

※2015年8月撮影

為栗駅で「秘境駅ツアー」の団体様御一行が下車。車内は急に空きました。

※2015年8月撮影

為栗駅は1936年(昭和11年)の開業時に近隣にあった集落の名前に由来するそうです。停留場でしたが国有化で駅に昇格。この駅の周囲も住民は少ない、駅を中心にした半径500mの円内には、1世帯1人しか住んでいません。(国勢調査)以下、駅名の後の(カッコ内)に同じ範囲のデータを記します。

豊橋行はトンネルに入ります。ツアーの皆さん、暑い中、自動車の渡れない天竜橋を渡って対岸の県道1号線で待つ観光バスまで約1km歩くのでしょう。なかなかタイヘンですよ。

※2015年8月撮影

トンネルを抜けたら急に雨が落ちてきました。為栗駅で降りたツアーの方々は対岸に見える県道をこの後歩いて行かれます。日傘を雨傘に換えることができれば良いのですが。

※2015年8月撮影

平岡駅。1936年(昭和11年)の開業時は満島(みつしま)駅。1952年(昭和27年)平岡駅に改称。2001年(平成13年)に温泉・宿泊施設「ふれあいステーション龍泉閣」が併設された駅舎が完成しています。

※2015年8月撮影

平岡駅から先は、1982年(昭和57年)の旧国鉄時代に落石危険地帯迂回のためにトンネル経由の新線に切り換えられました。鶯巣駅手前で、旧線の橋梁が見えました。雨滴が窓に着いています。

※2015年8月撮影

鶯巣駅(22世帯39人)を過ぎると県道1号線は国道418号線に変わって対岸に渡ります。

※2015年8月撮影

伊那小沢駅(10世帯20人)で列車交換しました。後面ガラスに雨が流れています。

※2015年8月撮影

長野県の南端にある中井侍駅(12世帯28人)。また陽光が射してきました。駅の北東に中井侍という地域があります。でも駅所在地は、長野県下伊那郡天龍村平岡です。

※2015年8月撮影

牛山隆信さんの『秘境駅』でブームとなった小和田(こわだ)駅。堂々の秘境駅3位というランキングです。この日も鉄道ファンらしき方々が数人下車されました。1936年(昭和11年)開業。かつては相対式ホーム2面2線でしたが、2008年(平成20年)棒線駅になっています。現在も旧ホームは残っています。この駅から静岡県に入りました。駅所在地は、静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家。天竜川対岸は愛知県という3つの県境に接しています。流石に駅中心の半径500mの円内には誰も住んでいません。半径を1kmに拡大してもようやく1世帯2人という人口希薄地帯です。(国勢調査)

※2015年8月撮影

佐久間駅。1936年(昭和11年)佐久間水窪口停留場として開業。1941年(昭和16年)駅に昇格。同年佐久間駅に改称。

※2015年8月撮影

1955年(昭和30年)佐久間ダム建設による新線付け替えで駅が移転。旧駅はこの後出てくる電源開発佐久間発電所の場所にありました。

佐久間駅で夏休みの練習かな、野球少年が降りました。

※2015年8月撮影

佐久間駅を出ると天竜川を渡ります。鉄橋の一部が写り込んでしまいました。元の佐久間駅はこの電源開発佐久間発電所の場所にあったのです。

※2015年8月撮影

発電所の北側に佐久間ダムがあります。ダムで小和田駅周辺が水没しました。これが小和田が秘境駅になった理由のひとつなのです。

※筆者は既にコラムなどで青春18きっぷ鉄道旅の写真を度々使用しています。重複していますが、御容赦ください。

※価格などは2015年当時のものです。

(写真・文/住田至朗)

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